囲碁は好きですか?

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有利に戦うために必要な「相手にも譲って良い」という考え方

どうも!こんにちは。みやれーです。


僕が運営しているオンライン囲碁サロンでは毎日囲碁に関する「記事」を投稿しているのですが、月に数回くらい、こちらのブログでその記事を無料公開しようと思います。

今回は2月11日にサロンで公開した記事になります。それではどうぞ!

有利に戦うために必要な「相手にも譲って良い」という考え方

こんばんは。宮岸です。

最近指導碁が増えたおかげで「置碁」に触れる機会が多くなったのですが、これが中々どうして、皆さんだけでなく僕の勉強にもなるのでありがたいです。

今日は五子局を打ちましたが、画像の局面、黒が素晴らしい手を打ってくれました。置碁だけでなく囲碁全体においても大事な考え方が含まれているので、ぜひ聞いてください。

まず一番多い意見が黒1のトビでしょう。当然良い手です。五子というリードを活かして白の生意気なハサミを咎めていくのです。
もちろんこれで黒が優勢ですが、忘れちゃいけないのが「五子」という実力差があるということ。戦闘がしたい。戦闘に自信がある人はこの図を選んでいただいて、上手をボッコボコに蹴飛ばしてくれて良いのですが、そうでない人。戦いが嫌だという人もいるはずです。
この黒の人はその「戦いたくない人」でした。そしてすごく良い作戦を見つけ出してきたのです。

実戦で撃たれたのは黒1のコスミツケから黒3ツメでした。上辺を軽く処理し、黒9の大場へ。黒5を決めたのは悪手かもしれませんが、それを抜きにしても、この作戦を選んだ大局観は素晴らしいです。

手順を変えれば、白は1とワリウチをしただけに過ぎません。黒のどこにも悪い手がないことがお分かりいただけると思います。

つまりこれはどういうことかというと、盤面全体を見たとき、上辺は一番白石が多く、白が優位を主張してきている場所です。その主張に「異議あり」を唱えて戦うことも当然考えられますが、盤面を広くみると、黒が優位を主張できるところなんて上辺以外にもたくさんある。一つくらい譲っても他があるので大丈夫ですよ。という考え方なのです。

九子局を例に取ってみましょう。
白1、3、5は上手が使う常套手段ですが、ここで黒はどう打ちましょう?

もちろん戦っても良いのですが、黒6から下辺を丸々捨てて、他で優位を主張する作戦もあります。実はこれでも黒が損をしていないのです。

下辺の白地は現状30目弱。右下、左下の黒地は共に15目を超えるので、先手を取って黒18へ回れば何も損していないですよね。

これも白が下辺で優位を主張してきた訳ですが、黒の優位な場所はいくらでもある。下辺は譲って他をいただきますよ。という立派な作戦です。

相手の地(もしくは模様)が大きく見えてしまう。あるあるですよね。しかし本当にそれは大きいのか。他で対抗出来る場所はないのか。

この考え方は、常に自分の有利な場所で戦いをするために重要な考え方になります。

相手の優位なところで戦い、上手く切り抜けて形勢有利を引き寄せる作戦もありますが、そうではない。相手にも譲るから僕の優位な場所で戦いましょう?と誘う作戦も出来るのです。

その局面によって、どちらの作戦が良いかは異なりますが、「相手にも譲って良い」という余裕を持っておけば、自分が使える作戦にも幅が出来てきます。「相手はガンガン攻めてきそうだから、ここは譲って自分の強いところを大事にしよう」とか。

この考え方を上手く活用すれば、自分に不利な戦いが生まれ難くなりますので、戦いに自信がないという方にこそ、意識してほしい考え方なのでした。




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