囲碁は好きですか?

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呉清源杯一回戦!牛栄子VS金彩瑛

どうも!こんにちは。みやれーです。


遂に開幕した呉清源杯世界女流囲碁選手権。4月27日は一回戦が行われ、日本勢から二名が登場しています(残る二名はシード)。


前回記事

牛栄子VS金彩瑛

この記事では日本の若手、牛栄子二段の対局を取り上げます。

相手は韓国代表金彩瑛三段です。


黒番 金彩瑛。白番 牛栄子。

実戦途中図1


棋譜再生

左上の決まりが付いていない状況ですが、足早に黒1のカカリへ。左下でも定石が進行中ですが、白12が趣向の手抜き。通常は13の所へヒラくのが定石ですが、この碁では左上の白模様が広いよと主張しています。善悪は難しい。

実戦途中図2


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黒1とボウシした時、白2、4と早生きを目指したのは面白い工夫。部分的には縮こまった手なので辛いですが、先手を取って白6に回ろうという意味ですね。続く黒7も下辺に厚みがあるから出来る反発。白12までお互い工夫しあって面白い分かれとなりました。

参考図


棋譜再生

ただ白は工夫せず、白1とヒラいておくのも可能でした。実戦の方がより地に辛いので、牛さんらしいでしょうか(^_^;)

実戦途中図3


棋譜再生

黒1から左上をサバキます。白2、4と黒一子が切り離されてますが、先手で左上を稼いで黒9に回ったのは相当な稼ぎ。

黒11は、黒7の右へ出る手を狙った手だと思います。

参考図


棋譜再生

もちろん普通に黒2と受ける手もあり、白3とツメられても黒4で問題無さそうです。

実戦途中図4


棋譜再生

白1のカカリに黒2、4と頑張った事から、急に退っ引きならない戦いが始まりました。白9、11なんて強烈な仕掛けです。

参考図


棋譜再生

もちろん現在、黒1に白2、4と追いかけるシチョウは黒有利です。しかし中央付近に白石が来ればこのシチョウが成立が成立するので、実戦はそれを横目に見た上辺への仕掛けです。

実戦途中図5


棋譜再生

まず実戦手順を追います。

とにかく黒は2と遮っておきたい。ここ切れていれば左上の白に薄みが出来ます。

参考図1


棋譜再生

例えば参考図黒1のハネに白2と素直に受けると、黒5と繋がれて困ります。左上の白が切られ、それを助ける適切な手段もありません。白は十分な注意が必要です。

参考図2


棋譜再生

実戦白1と切りますが、黒2と曲がったのは読みの入った好手。一見白3で切れるようですが、黒8でギリギリながら渡っています。白9は黒12で無理だと確認出来ますね。


実戦はとても面白い衝突でした。以降も難しい戦いが続きます。

実戦途中図6


棋譜再生

上辺から始まった戦いが終わりを迎える局面。

黒1は下辺の白に「生きろ」と催促した手ですが、反発して白2へ。黒11までで、下辺を黒が取り、右上隅を白が取るフリカワリに。このフリカワリの損得は無く、難しい形勢でヨセに入りました。

終局図


棋譜再生

本局は中盤に負けず劣らず終盤も難しい碁だったので迂闊な事は言えませんが、どうも白がやや悪い形勢だったのかもしれません。ヨセを頑張るも僅かに及びませんでした。

黒1目半勝ち。

まとめ

難戦を乗り切ったのは金彩瑛三段。牛栄子二段は残念ながら一回戦敗退です。


序盤から両者工夫の続く熱戦で、結果も僅差。終局時間も一回戦の中で一番遅く、両者力を出し切ったことでしょう。牛栄子二段お疲れ様でした。


日本勢は3名が4月28日の二回戦に挑みます。




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