囲碁は好きですか?

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Master対AlphaGoZeroの棋譜13

こんにちは。みやれーです。


前回MasterがZeroの不敗神話に土を付け、Zeroにも脆さがあることが見て取れましたが、それでもZeroは驚異の強さを誇ります。Masterが意地の勝利を掴めるかどうか。見て行きましょう。


実戦譜

黒番AlphaGoZero。白番Master。

実戦図1

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黒の二連星から黒7三々入りはZeroの得意とする布石。黒19に白20はあまり見かけない手法ですが、右下に白の厚みが控えている関係で、右辺より上辺の方が価値が高いという意見。黒21も上辺に打っていますし、対局者の意見は一致しているようです。
黒21までは両者の布石で以前にも出て来ました。

実戦図2

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白2のツケも奇天烈ですが、黒3と手を抜くのも驚き。そして白4のコスミツケと、まるで白2の存在を忘れたかのような両者の動きです。
白8一本は様子見。黒9、11と連打されて悪手みたいですが、そのかわり白も10、12と連打しているので、おあいこです。

実戦図3

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上図黒1から右下で黒のサバキが始まりました。
Zeroのサバキはあっち行ったりこっち行ったりするので説明が難しいのですが、常に石を軽く見て、石を捨てても良いと見て打ち進めています。
例えば、黒9と三々に入った石は生きる事が出来ません。ですがこれを捨て石にし、右下白に立派な形を与えましたが、黒は11、15、17と白二目の頭をハネることが出来ました。これは黒も良い形で、サバキとしては成功です。

実戦図4

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上図白2〜黒9は白の利かしという主張。善悪は難しいところですが、Masterは白10の攻めに期待したのでしょう。
しかし黒は11と下辺に殴り込み。Zeroはこういう大胆な作戦を取ることも多いですね。
下辺で正解の見えづらい戦いが始まりましたが、黒25まで下辺の白地を減らしました。これで左辺の黒一団が厳しく攻められないのであれば、黒が成功しています。

実戦図5

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白は2と地を稼ぎに行きましたが、ややつらいですね。左辺の黒を攻める厳しい手がなかったのであれば、黒の打ちまわしが上手かったことになります。
黒11と先に補強出来ているので、この黒はあまり心配のいらない石になりました。

実戦図6

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結局黒19でこの石は完全に生き。
一応狭くつらい生きではありますし、右上三々に入れているので、大差で黒が良い訳ではないのですが、黒に上手く打たれていると言わざるを得ないですね。

実戦図7

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上図白2で黒石が切れているので、まだ挽回のチャンスはあります。
黒も3から目一杯に応戦して黒15まで、石が繋がりました。

実戦図8

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黒1の出は当然先手かと思われましたが、白はなんと手を抜いて白2。黒一団をまとめて攻めに行きました。勝負手です。
これで相手が人間なら同様を誘ったかもしれませんが、相手はZero。純粋な読み勝負をどちらが制するでしょうか。


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実戦図9

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最終手まで載せました。黒41まで。

黒中押し勝ち。


上図は全て、Zeroの読み切りだったかもしれません。

黒1と隅を取りきったのが冷静なようで、白4と切られても黒5で中々取られないようです。
単純な攻め合いだと黒が勝つようなので、白は中央の黒を取りに行き、結果はコウ。しかしコウだと黒のコウダテが多く、白の投了もやむなしです。

人であれば上図の全てを読み切るのは至難の業ですが、どうもZeroは読めていたように見えます。

序盤からの打ちまわしといい、改めてZeroの強さと怖さを感じた一局でした。




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