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第74期本因坊戦第一局封じ手予想!井山裕太VS河野臨

どうも!こんにちは。みやれーです。


遂に第74期本因坊戦挑戦手合七番勝負が開幕しました!これが令和最初のタイトル戦ですね。5月11日、12日の二日間、岩手県大船渡市「おおふなぽーと(防災観光交流センター)」で第一局が行われます。

今記事では第一局1日目の手順を振り返りつつ、最後に封じ手予想をしたいと思います。

一日目

現在七連覇中の本因坊文裕(井山裕太)へ挑戦するのは、本因坊戦に初登場となる河野臨九段。

河野九段は今期の本因坊リーグ戦で三者による挑戦者決定プレーオフを勝ち抜くなど、全棋戦で絶好調の活躍ぶりを見せています。対する本因坊文裕は先日十段位を奪取され四冠に後退したばかり。一時期の「打てば勝つ」状態は身を潜め、未だ四冠とはいえ不調との声も相次ぐほど。正に対照的ともいえる両者の七番勝負、この行く末を一緒に見守りましょう。


黒番 河野臨 白番 本因坊文裕

実戦図1

黒3で所謂「タスキ型」の布石。
白6、黒9のケイマ受けは最近の流行り。コスミに受ければ「秀策のコスミ」と呼ばれる歴史ある受け方ですが、どちらが良いかはわかりません。一時の流行と見て良いでしょう。
白10と詰めたのは目一杯頑張った打ち方。上辺と右辺の両方に先着することを理想とし、それに黒が反発した場合は戦闘になりやすい性質があります。なのである程度周りに白の援軍があり、十分に戦闘出来る状況でないと、失敗しやすいので注意です。

実戦図2

白1は封鎖を避けつつ、黒石を分断する手。封鎖されると自身が圧迫されるだけでなく、相手の石が繋がって安心させてしまうので、戦闘中は封鎖されないことが大事ですね。
黒4は隅を大事にしましたね。白5で切られましたが、そこよりも隅で生きを得ておく方が大きいと見ました。

参考図

黒1とカケツいだ場合、上辺の黒石は手厚いですが、黒3、5から右上を逃げることになるので、また違う碁ですね。実戦との善悪はわかりません。

実戦図3

部分的には2の点が眼形の急所ですが、黒1に先着しました。上辺付近よりも右上から右辺方面の方が大きいという主張ですね。しかしすかさず白2を決めて白4とカケ、上辺の黒石を攻める体制を作ります。

参考図

黒1とハネた場合はこのような図でしょうか。少なくとも河野九段は白2を嫌って実戦を選んだのだと思われます。

実戦図4

前図から白1は捨て石作戦。右辺でいくつか白石を取らせることで、代わりに厚みを得て、上辺の黒石に襲いかかろうという作戦です。白7から中央が封鎖出来れば、その作戦は達成出来そうです。

実戦図5

黒1〜9と自然に白の包囲網を突破しようとしています。ここが止まらなければ白の作戦が破綻するので、黒優位は確実なものになるでしょうが、ここで打たれた白10、12が非凡な着想でした。

参考図1

まず最初に、単純に白1とノビるのは黒8まで連絡されるだけでなく、右上の白が包囲されてしまうのでダメですね。

参考図2

そこで打たれた白1、3は、白5が先手で利くと白7とノビて封鎖出来るという意味です。

参考図3

白1に手抜きも、白5とハネれれば上辺の黒石はほぼ手中に収めたものなので、白不満無い。

参考図4

黒唯一の反発といえば黒4のアタリであり、白5と利いてもらえれば、黒12で両アタリに出来るので、黒は封鎖されませんね。そこで実戦は…。

実戦図6

黒1のアタリに白2とアテ返し、白4で上辺の黒五子を取る選択をしました。これで上辺は全て白地です。

実戦図7

白1を決めてシチョウを狙うも、黒2を決めれば取られませんね。白石を分断しました。
なので白7から右辺の白五子を捨てに行きます。

実戦図8

白3とカカエて戦いはひと段落。上辺が白地になった代わりに、右辺は黒地になるというフリカワリとなりました。結果としては、上辺白地の効率は良いものの、右辺がとても厚く、先手を得た黒がやや有利な形勢と僕は思います。

実戦は更に黒4とツケて利かしに来たことで、右下で小競り合いが始まりそうですね。黒6を見て、次の白76手目を本因坊文裕が封じました。

封じ手予想

封じ手予想ですが、白1の横アテがとにかく目に付きます。むしろこのあと黒がどういう予定なのかがわからないので、ぜひこう打って欲しいくらいです(笑)

参考図

白1のキリなら安全に隅は白地です。黒も利かしと見て黒4とヒラくでしょうか。上の予想図後の戦いで黒に有力な手があるのであれば、これで我慢することも考えられますが、この図の形勢はやや黒有利と思います。

まとめ

早くから始まった戦いがちょうど決着したところで一日目が終わりました。もう既に一局打ち終わったかのような気分ですが、まだ明日も続きます。

個人的に形勢は黒有利と見ますが、右下の小競り合いのこともあるので、二日目も戦いの碁となるでしょう。まだまだ難しくなりそうです。

元号が令和に代わって初のタイトル戦の開幕局。幸先の良い勝利を収めるのはどちらになるでしょうか。




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