銀星囲碁と三回目の勝負!
こんにちは。みやれーです。
今回は僕が、囲碁AI『銀星囲碁』と打った碁を紹介、解説したいと思います。
今回で銀星囲碁と対局するのは三回目。
現在ネット対局場の『幽玄の間』には、前回対局した『銀星囲碁2』と、今回対局した『銀星囲碁1』の二つがいます。
この二つに差や違いはあるのか。どちらが強いのか。その点も注目して見ていこうと思います。
黒番銀星囲碁1。白番みやれー。
実戦図1
棋譜再生
前回同様僕の白番。三局全て僕が白番なので、比較しやすいですね。
変わった手もない普通の布石です。
実戦図2
棋譜再生
上図黒3、5は全く予想に無かった手。しかし出来上がりを見ると、左上の黒二間ビラキが薄くなっていて、白に不満は感じませんでした。
実戦図3
棋譜再生
上図黒3の反発は良いとしても、黒5、7は賛成出来ません。ノゾキの薄みが解消しにくい形であり、あまり良くないと思います。
黒5では、その下へケイマした方が良くないでしょうか?
実戦図4
棋譜再生
上図で白2とノゾいたのが問題の一手。狙いではあるのですが、まだ早かった。
白2の局面では下辺へ二間ビラキしているのが大きく、そう打っていれば白悪く無かったと思います。
実戦では黒17、19と下辺を広げられ、白苦戦が明白になりました。
実戦図5
棋譜再生
白2からシノギに出ます。大体活きれるとは思っていました。
参考図1
棋譜再生
黒が丸取りを狙うのであれば、上図黒11のアテコミですが、黒にも薄みがあって中々取れないと思います。上図は一例。
一応実戦は大威張りの活きを得ましたが、形勢は今だ黒良しです。
実戦図6
棋譜再生
黒優勢の局面ですが、上図黒7はあまりにも雑な決め方で、そこかしこに黒の薄みが出来てしまいました。
切り離した白一子の動き出しもあるし、左上黒一団の眼を心配だし、黒7が打たれた瞬間、チャンスが来たと感じました。
参考図2
棋譜再生
実戦に進む前に、左上黒の死活を整理しましょう。
黒を取るためには、上図白2と出るのが急所。黒3ならば簡単に死にます。
参考図3
棋譜再生
ただ上図黒3と抑えるのがめちゃめちゃしぶとい。続いて白4と出るのが普通ですが、そこで黒5。ハネられては困るので白6だと、黒7、9のハネカケツギでコウになります。
参考図4
棋譜再生
上図白6と手筋っぽく攻めても、黒7が手筋返しで黒活きです。
という事で、黒一団はコウになりそうです。コウならやるべきだったかもしれませんが、右下に黒からのコウ建てがあって難しいです。
実戦は違う手を選びました。
実戦図7
棋譜再生
上図白2から渡り、黒に活きてもらってから右辺に打ち込んで勝負・・・・と考えていたのですが、黒5と手抜きされて驚きました。黒一団は白12のツケ一発で死んでいます。
突然の逆転となりました。
実戦図8
棋譜再生
最終手まで載せました。(白50まで)
白中押し勝ち。
本局は途中白にはっきりとした悪手があり、黒優勢で碁が進みました。白も悪いなりに我慢し続けていましたが、最後は銀星囲碁のポカで終局を迎えました。
僕はもちろん逆転する気で打ってましたが、公平に見てポカが無ければ黒が勝っていたでしょう。
毎回言ってる気がしますが、銀星囲碁は読みに難ありのようです。
では、今回打った『銀星囲碁1』と前回打った『銀星囲碁2』を比較してみましょう。
面白い事に、両試合とも僕が白で、両試合とも160手完白中押し勝ちでした。(記事書きながら気付いた笑)
さて、一局ずつ打った感想の述べるならば、『銀星囲碁1』の方が厳しい試合でした。
『銀星囲碁2』との試合では、あまり序、中盤で上手い手を打たれた印象がなく、大体押し気味に打ててましたが、『銀星囲碁1』との試合は僕のミスがあったとはいえ、土俵際際まで押し込まれました。
ともに終盤失速する傾向は同じですし、僕の感覚では『銀星囲碁1』の方が強かったです。
あと、銀星囲碁の棋風ですが、二つにあまり違いはなく、どちらも模様思考の厚い碁を打つようで、そのパターンに入ると中々の力を発揮するようです。
弱点は読みと終盤戦であり、ここでミスがよく出ます。なので銀星囲碁に勝ちにいくのであれば、我慢強くヨセ勝負を目指すと良いでしょう。
以上銀星囲碁との対戦譜でした。また対局する事があればブログに載せますね。
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みやれー大会出ます!
こんにちは。みやれーです。
12月に入ったという事で、関西棋院の『産経プロアマトーナメント戦』の本戦が始まります。
数日前に一回戦の対戦相手が通知されていて、僕が誰と当たるのかはわかっているのですが、日程がまだ決まっていないのと、勝手に発表していいのかもわからないので、関西棋院のホームページに対局日が掲載されるまで、このブログでの報告は控えさせてもらいます。
多分、対局は年明け以降になるでしょう。
この棋戦で僕は前回、二回戦で敗退しているので、今回の目標は三回戦まで進む事です。頑張ります。
年明けと言えば、こちらの大会にも出ようと思っています。
※関西棋院のページへ飛びます
所謂『天空杯』と呼ばれる大会です。
上級者から初心者までたくさんの方が出れるように、細かく参加クラスが分けられていて、そのおかげか毎年1000人規模で人が集まります。年始ながら活気あふれる大会です。
詳しい事が知りたい方は、リンクから関西棋院のページへ飛んで頂ければわかりますので、そちらをどうぞ。
僕が出るのは一番上のAクラス。無差別級というやつです。
このクラスは参加者のレベルが高いのでいつも大変ですが、毎年参加しています。たしか5年くらい参加していて、次で6回目かな。
この大会の一番の魅力といえば、やはり人の多さでしょう。
僕の場合、この大会くらいでしか会えない人だったり、久しぶりの人と会うのが目的で出てるくらいですからね。多分そういう人も多いんじゃないでしょうか。
年始の挨拶にも調度いいし、良い大会だと思います。
ただ、一つ気になったのが、今回はAクラスが『定員制』になっている事です。
確かに、今までは人数が多過ぎて(あとAクラスは時間ぎりぎりまで使う人が多い)、Aクラスで優勝しようと思ったら、大会終わりは8時超えを覚悟しなくてはいけませんでした。
それでは運営も大変だと、前に持ち時間短縮が起こって、今度は定員制です。
天空杯の良い所は、たくさんの人と会える所だと言いました。定員64名と多めとはいえ、もし定員で弾かれる人が出たなら、「たくさんの人と会える」という長所を自分から制限してしまっている事になります。
多分運営側もそれは理解した上で、苦肉の策として出した定員制だとは思いますが、やはり僕は気になります。
天空杯の首を絞める改革にならなければ良いのですが。好きな大会だけにちょっと心配です。
まあ杞憂ならそれでいいですが。
とにかく、僕は天空杯に出ます。(申し込みはした!)
目標は優勝。そしていろんな人と会いたいです。
頑張りまーす!
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AlphaGo対AlphaZeroの棋譜20
こんにちは。みやれーです。
今回がAlphaGo対AlphaZeroの最終局となります。
黒白入れ替えて10局ずつ、計20局でした。
ここまで全勝で来ているZeroに、AlphaGoが一発を入れられるのか。早速見ていきましょう。
黒番AlphaZero。白番AlphaGo。
実戦図1
棋譜再生
黒の三々入りに対し、白14と上から抑えたのは新しい工夫。左から抑えるのとどれくらい違ってくるのでしょうか。難しいです。
実戦図2
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上図黒3、5とは凄い。柔軟過ぎて中々出来ない発想です。
白6と打ち込んでから、小競り合いが始まりました。
黒17を打ってから黒19と渡ったのは、白に断点が出来てるので上手い筋。
結果は白の厚みと黒の実利のわかれとなりましたが、右下隅の二間ジマリが白の厚みを消す最高のシマリとなっていて、黒に不満がない格好です。
実戦図3
棋譜再生
上図白2構えた瞬間、すかさず黒3と動き出してきたのは信じられない厳しさ。
白からしたらこんな所を動かれてはたまりませんが、黒7がどうも上手い手のようです。黒はこの手を見てたのですね。
参考図1
棋譜再生
もし上図白2と助けると、黒3、5などで中央が消えます。白は上図より実戦の方が良いと見て、白数子を捨てました。
しかし、最初左辺は白が星二つ打ったはずなのに、今では左辺全部黒地です。こんなこともあるのですね。
実戦図4
棋譜再生
上図白8と目一杯に広げましたが、黒9の切りが中々強烈。これは白石を攻めようとかそういう意味ではなくて、黒11などの利き筋を増やすテクニックです。
実戦図5
棋譜再生
上図黒1~13まで中央を簡単に荒らして、黒優勢。地合いでは相当負けない格好になりました。
実戦図6
棋譜再生
上図白2から隅を荒らしに来ましたが、もう争う気はないようで、隅を活かして万全の態勢。黒は計算が出来ているようです。
実戦図7
棋譜再生
上図で白が14、16、18とノゾキを打った事で、中央で黒石が八子並ぶ面白い形が出来ました。五目並べなら二回勝てそうですね(笑)
実戦図8
棋譜再生
地合いではっきりと黒優勢。中央の黒一団の眼さえ気をつけていれば黒勝ちです。
実戦図9
棋譜再生
最終手まで載せました。(黒43まで)
黒中押し勝ち。
結果からして、左辺が全て黒地になった時点で黒が相当優勢だったと思います。
白は中央を広げるしかない状況でしたが、逆に広すぎるせいで地にする術がなく、黒に入られ楽活き。黒の完勝でした。
冒頭も言いましたが、本局でAlphaGo対Zeroの対局は終了。次回からはMaster対Zeroの棋譜をお届けします。
こちらも全20局。まだまだ長い旅路になりそうです。
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ネット通販で囲碁本を買ったら・・・・
こんにちは。みやれーです。
あなたは囲碁の本って買いますか?
もし買うのなら何処で買いますか?
選択肢を上げるとするならば、
といったところでしょうか。
僕の本棚には、普通に本屋で新品で買った本が多く並んでいますが、意外と古本屋で買うのもオススメです。
古本って、古本屋の店員さんが値段を決めてるじゃないですか。だからか、囲碁本は内容云々より状態で値段を決められている事が多くて、碁打ちから見たらびっくりするくらい貴重な本が、びっくりするくらいお手頃価格で売られていたりします。
僕も『木谷実全集』とか、『呉清源21世紀の碁』とかを古本屋で買わせてもらいました。ほんと安かったです。
ただ逆に、その本の価値をわかってくれている古本屋さんでは、それらの本がきっちりビニールで梱包された上で、数万円とかの価格で売られていたりします。(チッ)
他にも、日本棋院、関西棋院が近い方はそこでお買い求めいただくのも良いと思います。確か会員になれば、棋院で買った物は割引してもらえるはずですから。
さて、実は今回一番喋りたかったのは『ネット通販』についてです。
ネット通販で本を買う人ってどれくらいいるのでしょう?(電子書籍じゃなくて、リアルに届くやつね)
僕の場合、中々手に入らないけど、どうしても欲しい本(安かった)なら、ネット通販で買った事があります。
例えばこちら
碁神道策。
この本が欲しくて買ったので僕は満足ですが、ネットの良くない所は、その本は買うまで直接手に取れない所ですよね。
写真で伝わるかわかりませんが、この碁神道策、でかくて重いです。特に棋譜集はページ数を使うので、でかくて重い傾向にあります。
しかも棋譜並べするときは、必ず片手は碁石を持ちますから、必然的にこの本を片手で持つ事になり、結構大変です。
本屋さんで買う場合は、それはある程度予想して買えますけど、ネットだと買ってからわかる事ですからね。届いてから「うわ・・・・」ってなる人もいるかも知れません。
中古品の場合、本の状態もわかりませんしね。「良」と書かれていてもどこまで信用していいものやら。
また、本の状態は関係なくても、届いてからわかるサプライズもあります。
例えば碁神道策の1ページ目。
いやそんなもの売るなよ!!
なんだか僕が当選したみたいじゃないか!
いつか「僕が当たった」って自慢するときのために、大事に取っておいてる自分がいるじゃないか!
2007年だと色々つじつまが合わないな、とか思ってる自分がいるじゃないか!どうしてくれるんだ!
でもブログのネタになったよ!ありがとう!
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呉清源 ド派手なフリカワリの一局
こんにちは。みやれーです。
呉清源九段といえば、捨て石がとても上手い印象があります。
捨て石の難しい所は、読みと形勢判断がとても正確でなければいけない所。呉清源さんはその二つが飛び抜けて上手いようです。
僕が特に感じるのが、形勢判断の上手さですね。だからこそ『新布石』などの前例のない打ち方でも善悪を判断出来たのでしょう。
本局は華々としたフリカワリが多く出現し、呉清源九段の強さが良く出た一局となりました。
黒番藤沢庫之助。白番呉清源。
実戦図1
棋譜再生
本局はコミ無しです。
白16や白24など、わかりにくい局面に導く手法です。
実戦図2
棋譜再生
上図白2から面白いフリカワリとなりました。
手順中白10は今しか無いタイミングで、最善の手順を尽くしています。
参考図1
棋譜再生
例えば、上図白2を決めてから白4とノゾくと、黒5、7と対応されて両方打たれてしまいます。
参考図2
棋譜再生
なので上図白2と先にノゾき、黒3の繋ぎを見ればそれから白4の抑えを決めて白6。これは隅に食い込まれた黒が辛く、採用出来ない図です。
そのため、実戦が最善。華麗なフリカワリとなりました。
実戦図3
棋譜再生
上図黒3、5は互いの眼に関わる根拠の要点。大きな所です。
黒13、15と切り違ってから、黒17は面白いタイミング。先手で眼を奪おうとした手ですが、白も18と反発してまたもフリカワリ。
ただ、全体的に見て白24とポン抜いたのが大きく、白が打ちやすいでしょう。
実戦図4
棋譜再生
上図黒13は形勢良くないと見ての勝負手。受けてもらえれば少し得です。
当然白も反発。ここでもフリカワリとなりました。
損得は微妙な所ですね。中央の白が辛い目に会わなければ、白が悪くないです。
実戦図5
棋譜再生
上図黒11からまた面白い事になりました。お互いわかってやってる事ですが、黒13の手筋から隅の黒は生き。そのかわり辺の黒石が取るか取られるかの大コウになりました。
このコウを勝つか負けるかでは、単純計算で60目くらいの違いが出るでしょうか。とても大きいです。
実戦図6
棋譜再生
コウが続いていますが、ほとんど形が決まってしまっているので、コウ立てといえば下辺しかありません。どちらが読み勝っているのでしょう。
結果的には黒がコウに勝ち、白は下辺を大きく地にしました。ここで形勢判断してみると、どうも白が良いようです。
実戦図7
棋譜再生
上図黒1と白十子抜いたために、下辺の黒石はコウになりました。
結局は左下隅の白を取るフリカワリとなりました。これも小さくはありませんが、形勢は白良し。もう紛れる所もなくなりました。
実戦図8
棋譜再生
最終手まで載せました。(白30まで)
白中押し勝ち。
本局はフリカワリの続く難戦で、見た目からしてド派手な一局でした。
二人の深い読みと形勢判断が存分に盤上で表現されて、まさに全力を出し切った一局。とても楽しませてもらえました。
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僕的笑撃の囲碁用語ベスト3
こんにちは。みやれーです。
今回はめちゃくちゃ久しぶりに、僕的囲碁用語ベスト3シリーズ第三回をお届けします。
第三回といっても、前回までの記事を覚えていますか?というか知っていますか?
第一回が『僕的かっこいい囲碁用語ベスト3』で、第二回が『僕的かわいい囲碁用語ベスト3』なのですけど、これは当ブログを開設した初期に書かれた記事であり、今となってはリンクを貼りたくないくらいに恥ずかしい内容となっている訳ですが、当時の僕なりに頑張って書いた記事なので仕方が無い。
というか聞いてくださいよ。
当時の『かわいい』の記事を見直して見ると、冒頭に「以前僕的かっこいい囲碁・・・・」といった風に、『かっこいい』の記事と関連を持たせる気満々の書き方してるのに、その『かっこいい』の記事へ飛べるリンクを貼ってないんですよ!
どう思います?不親切じゃないですか?
なんでリンクを貼ってないのでしょう。
こうするだけで『かっこいい』の記事へ飛べるのですよ!
こうするだけですよ!
何故それをしていないのか。理解に苦しみます。
話がそれましたが、約二ヶ月ぶりにバトンを繋いだ当シリーズ。
第一回、第二回の記事も合わせてご覧頂ければと思います。
それではランキングをどうぞ。
第3位 星目風鈴
通常囲碁のハンデに使われる置き石は星目までですが、さらにその先があるのをご存知ですか?
星目風鈴の図
棋譜再生
上図が星目風鈴です。この状態から碁をスタートさせます。
初心者と上級者が打つ場合に使うこともあるらしいですが、あまり普及しているとは言えないので、知らない方も多いのではないでしょうか。
正直白の立場から言わせていただくと、勝てる気がしない。
しかもこれ以上のハンデも存在するらしいので、勝つどころかもう怖いです。
続いて第2位!
第2位 狸の腹づつみ
意味がわかりませんね。
しかし立派な囲碁用語なんですよ。
狸の腹づつみ例題
棋譜再生
上図の白2、4の手筋が『狸の腹づつみ』です。
上辺白二子と下辺黒四子が攻め合いの形ですが、黒1に対して白2が唯一攻め合いに勝てる手筋であり、黒3にも同様で白4と打ちます。初見はとても驚く手筋でしょうね。
そもそも「腹づつみ」とは、漢字で「腹鼓」と書き、腹を太鼓がわりに打ち鳴らす事を言います。
つまりですね、これの語源は、白2、4手を打つと狸が腹づつみを打つほどびっくりする。という事らしいです。
なんじゃそりゃ!?
さあ来ました!栄えある第1位に輝いたはこちら!!
第1位 安物のトンカツ
「おっ、晩飯かな?」
いえ、囲碁用語です。
これについては図がありません。ただ意味は面白いです。
囲碁には地と厚みがありますが、厚みばかりを取って地がない状態の事を『安物のトンカツ』と言うそうです。
では、何故それを『安物のトンカツ』と呼ぶのか。
ぜひ頭の中でお惣菜コーナーに打ってあるような『安物のトンカツ』を想像してください。
そうです。安物は高級なものに比べて、衣(厚み)ばかりで実(地)がないでしょう?
はいここ笑うとこ。
総評
いかがだったでしょうか。
ちょっとテンションが高くて、いつもとは違う文体になってしまいましたが、文字ばかりで実の無い記事にはなってないと思います。
安物ではないので、胃もたれはさせません。(笑)
まずお断りしておきたいのが、第1位の『安物のトンカツ』はマイナーな囲碁用語です。僕も人生で一度聞いただけです。(囲碁将棋チャンネルで)
なので、囲碁仲間に言っても伝わらない危険性があるので、その時はそっとこの記事を囲碁仲間さんに見せて上げて下さい。(笑)
あと、このランキングシリーズは不定期更新なので、次はいつ上がるかわかりません。現段階で全然アイデアが浮かんでいないのです。
ですが、いつかは上がると思いますので、その時は見に来て頂けると幸いです。
以上みやれーでした。くだらないものにお付き合い頂きありがとうございました。
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一手目は眼をつぶって打ってもいいんだよ
こんにちは。みやれーです。
僕は囲碁で『序盤』が一番好きです。
広すぎて正解がわからないため、自分独自の工夫のしがいもあるし、誰かの棋譜を見ていても、序盤で打たれたその人の工夫や個性はとても面白いです。
僕は以前、序盤から中央に石を置くのがマイブームでした。
今でもたまに打ちますが、初手7の7とか大好きです。
今回紹介したいのは『本』です。
当時の中央大好きな僕がたまたま見つけた本。
それがこちら。
碁の魅力
オリオンの三ツ星
一手目は眼をつぶって打ってもいいんだよ
上ノ山碩山 著
です。
2006年に、JDC出版発行と書いてあります。
アマチュア碁打ちの方が出版された本で、その内容はというと、「一手目は何処へ打っても価値は同じじゃないか」という説の理論と証明。さらに、プロの手合いで中央や辺に打たれた珍布石の紹介。
あと、題名にもなっている、『オリオンの三ツ星』と著者が名付けた布石の紹介が載っています。
とにかく、中央や辺から打つ布石の紹介本です。
まずは著者を尊重して、オリオンの三ツ星の図を紹介しましょう。
オリオンの三ツ星
棋譜再生
上図がオリオンの三ツ星。
どちら番かは言わなくても察して頂けるでしょうか(笑)
ちなみに著者は黒番白番関係なくこの布石を打つそうです。
次はプロで打たれた珍布石の紹介。(多いので一部抜粋)
黒番赤木一夫。白番宮本直毅。
棋譜再生
上図黒1、3を「赤木流一間ジマリ」というそうです。
本書で知るまで、赤木一夫さんというプロを存じ上げていませんでした。こんな良い棋譜があるのなら、どんどん世に出していって欲しいですね。
黒番三王裕孝。白番児玉国男。
棋譜再生
次に何処へ石が飛んで来るか予想出来ない面白い布石ですね。
黒番田中不二男。白番長谷川章。
棋譜再生
奇抜な布石で有名な田中不二男さんです。
不幸なことに早く亡くなられてしまった方ですが、もし長く生きられていたなら、もっとたくさんの奇抜な布石を残してくれていたでしょう。
上図の碁は、著者が「何処へ打っても価値は同じ」という考えを思い始めていた頃に、NHK杯で放送された碁らしく、この碁を見て著者は嬉し涙したと書かれています。
碁って、見るだけで人を泣かせられる力を持っているのですね。
などなど、とても刺激的な内容の本です。
変わった布石が好きな方なら、存分に楽しめる内容ではないでしょうか。
ただ、勉強目的というよりは、こういうのも碁なんだな。くらいに面白がれる本といった感じです。
それにしても、碁は人によってこんなにも打ち方が違うのですね。
あなたは一手目を何処に打ちたいですか?
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