一手目は眼をつぶって打ってもいいんだよ
こんにちは。みやれーです。
僕は囲碁で『序盤』が一番好きです。
広すぎて正解がわからないため、自分独自の工夫のしがいもあるし、誰かの棋譜を見ていても、序盤で打たれたその人の工夫や個性はとても面白いです。
僕は以前、序盤から中央に石を置くのがマイブームでした。
今でもたまに打ちますが、初手7の7とか大好きです。
今回紹介したいのは『本』です。
当時の中央大好きな僕がたまたま見つけた本。
それがこちら。
碁の魅力
オリオンの三ツ星
一手目は眼をつぶって打ってもいいんだよ
上ノ山碩山 著
です。
2006年に、JDC出版発行と書いてあります。
アマチュア碁打ちの方が出版された本で、その内容はというと、「一手目は何処へ打っても価値は同じじゃないか」という説の理論と証明。さらに、プロの手合いで中央や辺に打たれた珍布石の紹介。
あと、題名にもなっている、『オリオンの三ツ星』と著者が名付けた布石の紹介が載っています。
とにかく、中央や辺から打つ布石の紹介本です。
まずは著者を尊重して、オリオンの三ツ星の図を紹介しましょう。
オリオンの三ツ星
棋譜再生
上図がオリオンの三ツ星。
どちら番かは言わなくても察して頂けるでしょうか(笑)
ちなみに著者は黒番白番関係なくこの布石を打つそうです。
次はプロで打たれた珍布石の紹介。(多いので一部抜粋)
黒番赤木一夫。白番宮本直毅。
棋譜再生
上図黒1、3を「赤木流一間ジマリ」というそうです。
本書で知るまで、赤木一夫さんというプロを存じ上げていませんでした。こんな良い棋譜があるのなら、どんどん世に出していって欲しいですね。
黒番三王裕孝。白番児玉国男。
棋譜再生
次に何処へ石が飛んで来るか予想出来ない面白い布石ですね。
黒番田中不二男。白番長谷川章。
棋譜再生
奇抜な布石で有名な田中不二男さんです。
不幸なことに早く亡くなられてしまった方ですが、もし長く生きられていたなら、もっとたくさんの奇抜な布石を残してくれていたでしょう。
上図の碁は、著者が「何処へ打っても価値は同じ」という考えを思い始めていた頃に、NHK杯で放送された碁らしく、この碁を見て著者は嬉し涙したと書かれています。
碁って、見るだけで人を泣かせられる力を持っているのですね。
などなど、とても刺激的な内容の本です。
変わった布石が好きな方なら、存分に楽しめる内容ではないでしょうか。
ただ、勉強目的というよりは、こういうのも碁なんだな。くらいに面白がれる本といった感じです。
それにしても、碁は人によってこんなにも打ち方が違うのですね。
あなたは一手目を何処に打ちたいですか?
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