Master対AlphaGoZeroの棋譜7
こんにちは。みやれーです。
本局はコウが出て来ます。それも何十目と価値ある大きなコウです。
数年前まではAIの弱点はコウだと言われていましたが、ZeroとMasterはしっかりとコウを争っていて、隙を見せません。
コウ争いと形勢判断、両方の進歩を見られる碁だと思います。
黒番AlphaGoZero。白番Master。
実戦図1
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昔は黒の二連星といえば三連星!ぐらいの勢いだったのですけど、Zeroはまず模様の碁にはしないですよね。星の使い方に多様性が出てきました。
白20は変わった打ち方。左上の厚みを利用して戦おうという意図でしょうか。
実戦図2
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上図黒3はかわし気味の上手そうな打ち方。黒3、5と連打出来ては最高の形。
白8から互いに間合いを図っています。いつ仕掛けるのかが難しい場面ですが、白24とツケました。
普通はツケられたら、その周辺に挨拶するのが普通ですが、なんと黒25とツケ返しました。急に険しい局面です。
実戦図3
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上図黒1~黒15は難しい所ですが、僕には黒が辛そうに見えます。中央黒三子は置いてきぼりですし、左辺の黒もあまり威張れた形ではないです。ただ、左辺に出来そうだった白地は消しました。
実戦図4
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上図黒3から中央の消しに向かいます。黒11、15は細かいながら上手いですね。
白18までで中央は一段落。右辺白一団の薄みが気になるのですけど、どうなるのでしょうね。
とりあえず黒は、黒19から自陣の補強に出ました。黒25など、黒の形を厚くする手筋です。
実戦図5
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上図黒5から右辺の白を攻めに行きます。やはり厳しいですね。隅に味はあるものの、ほぼ取られでしょうか。
逆に白20から白が黒を攻めに行きます。
黒21から隅を取りましたが、中央は白の花見コウになりました。
実戦図6
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コウの価値が大きく、黒白ともにコウダテが多い碁形。コウが長引きそうです。
黒17のタイミングでコウを解消する事も出来ましたが、形勢との兼ね合いで白が頑張りました。
実戦図7
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白30とコウを解消し、黒は右上一体をまとめに行きました。
形勢ですが、右上隅も含め全部黒地ならば、はっきり黒良しです。
実戦図8
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黒35までとなって、黒勝ちが決まりました。
実戦図9
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最終手まで載せました。黒93まで。
黒中押し勝ち。
最後まで打ちましたが、白が投了しました。数えれば黒の5目半勝ちです。
本局は互いに大きな石を取り合う大味な展開となりましたが、少し差が開いてしまいました。となると、右辺白が取られた時点で既に形勢が傾いていたのでしょう。白はしっかり繋がっておくべきでした。
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