銀星囲碁と打ってみた
こんにちは。みやれーです。
昨日記事にも上げた銀星囲碁ですが、昨日の夜の内に8段に昇段したそうです。
銀星囲碁昇段おめでとう!
ということは、いつ幽玄の間からいなくなってもおかしくないと思い、せっかくなので銀星囲碁と対局することにしました。
同じ8段同士なのでハンデなしです。
あと、今回は参考図などを入れていつもとは少し違う解説にしてみました。
黒番銀星囲碁。白番みやれー。
実戦図1
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握り(先後を決める方法)の結果、銀星囲碁の黒番。
↓以下は一応のルール説明。知ってる人は次の図まで飛ばしてもらって構いません。
囲碁では黒番が先に石を置ける分有利とされていますので、現在のルールではその有利を解消するため、黒番は白番に6目半のコミを出します。
このコミとは、碁が終わって地を数えるとき、白の地に6目半プラスするという意味です。
例えば、黒地が50目、白地が45目の場合、白には6目半のコミがありますので、45目+6目半で合計51目半。黒地は50目でしたので、白の1目半勝ちとなります。
ちなみに半目とは、引き分けを避けるために存在します。
実戦図2
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上図黒3がこの碁一番の驚き。通常は4の所へ打つものですが、銀星囲碁はあえて特殊な定石を選びました。
少し進んで黒13の場面。次の白の手ですが、とても悩みました。
参考図1
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本来であれば何か左辺へ仕掛けたい場面。ですが上図白2のツケだと、仮に黒5と受けられて、白12に対し黒13が絶好点過ぎて、この図は却下。
参考図2
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上図、こっちのツケはシチョウが黒良しなので却下。
参考図3
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だからと上図の白2のように準備工作をすることも考えましたが、黒3の反発で白が苦しそう。
などのヨミがあり、実戦のように我慢しました。
しかしここで少し遅れた感があり、もう少し考えるべきでした。が、いまだに何処に打てばいいかわかりません。
実戦図3
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上図白4は堅すぎ。もっと足を延ばすべきで、黒5で黒優勢。
白6は勝負手で、結果白28と抱えれて打てると思いましたが、実際はまだ黒が良いでしょう。
参考図4
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もしも実戦図3の黒11で、参考図黒1とくれば、白2から中央を消すイメージでした。
実戦図4
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上図白2の動き出しには簡単に生かして、黒9がなるほどの一手。
白12の突入に黒13が力強い反発で、厳しい。真っ向勝負は避けて、白14から必死にかわしてます。
白24が勝負手。切られるのは目に見えてますが、中で生きを目指します。
実戦図5
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生きるか死ぬかの勝負かと思いきや、上図黒7、9とは何事でしょう。黒も打つ手が難しくはありますが、白10で簡単にサバキ形を得ては望外の結果。
白12の反発に対してもあっさりと引き下がり、大人の余裕を見せつける銀星囲碁(笑)。
急にヨセの勝負になりました。
実戦図6
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正直、対局前からヨセ勝負になれば勝ちだと考えてました。銀星囲碁はまだヨセが下手です。
上図黒9の逃げ出しは折り込み済み。それよりも白8が大きい。
黒は30や37の所は先手で打てました。白36が打ててはハッキリ勝ちだと思います。
実戦図7
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最終手まで載せました。(白66まで)
白中押し勝ち。
やはり銀星囲碁はヨセが不得意なようで、ちょいちょい損をしています。また、白48はヨセの手筋。
最後は盤面でも白が勝ちます。
銀星囲碁と打ってみた感想は、序盤がとても上手いと思います。結構独特な手を打ちながらも悪くならないのは、実力がある証拠ですから。
ただ、石が込み合ってから急に失速したので、ヨミが甘いのかも知れません。ヨセも拙かったですし。
終盤に弱いのは出来立てのAI全般に見られる特長ですので、銀星囲碁もその例でしょう。
とにかく銀星囲碁は、他の囲碁AIと比べても特に序盤が独特。それが持ち味であり長所だと思います。それを残したまま強くなれるのなら、DeepZenGoを超えてもおかしくないポテンシャルを持ってると思います。
これからも強くなって、囲碁普及に一役買ってほしいですね。
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