Master対AlphaZeroの棋譜1
こんにちは。みやれーです。
今回からMaster対Zeroの棋譜を上げていこうと思います。
李世ドル九段を破ったAlphaGoに対し20戦全勝をしたZero。トップ棋士相手に60連勝したMasterと勝負したら一体どうなるのか。見ていきましょう。
黒番AlphaZero。白番Master。
実戦図1
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互いに二連星を敷いてから黒7の三々。Zeroの好む手法です。
黒19とハサんだ時、白20は見た事ない手。わざわざ狭い所に入った印象がありますが、黒21と変わるのであれば、打ってみる価値はありそうです。
実戦図2
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上図白2の両ガカリ、黒3ツケと進んだ時、白4のハネ出しはあまり見ない厳しい手です。出来上がりの図を見ると、黒の壁を左上隅の白が消していて、白に不満がなさそうです。
実戦図3
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上図白4とは不思議な所に構えましたね。これが最善と言われたらもうお手上げです。
黒5の切りからが問題の所。ここがどう決着するかで、勝敗に大きく影響します。
実戦図4
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下辺は攻め合いの格好で、難しい読み合いです。僕には何が正しいかよくわかりません。結果的にはコウになりました。
実戦図5
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左下隅のコウは二段コウといって、黒が解消するには二手必要な、黒不利なコウです。しかし、元々白の勢力圏内での争いなので、どちらが良いかは難しい所。
上の画像では見にくいですが、コウは黒が勝ち、白は右下隅を破るフリカワリとなりました。
見た目では左下隅の黒地が大きそうです。
実戦図6
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上図白2と打ち込んでから小競り合いが始まりました。
白の狙いは、戦っている調子で上辺の白模様を大きくまとめることです。
黒もおそらく、上辺を大きく地にされては敵わないので、悩み所です。
実戦図7
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上図黒3と早速白模様の隙を突いてきました。結構黒も薄くて大変そうですけど、Zeroはどのあたりまで読んでいるのでしょう。
黒15は当然効くものかと思っていましたが、手を抜いたのは驚き。思わぬ所でフリカワリとなりました。
白は上辺を地にし、黒は右上隅の白石を取りました。フリカワリ自体は良い勝負かと思いますが、左下隅の黒地が大きいので、形勢はどうでしょうね。
実戦図8
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上図白2で大体上辺は白地かな?と思ったのですが、黒3から迫力あるヨセが始まります。
まずは黒5からの上手い手順で黒9の切りを入れ、黒13、15と黒石を繋げにいきました。中々ゴツい手ですが、どうもこれで繋っているようです。
変わりに白は中央に数目の地をつけましたが、これでは黒が良いようです。
Zeroが一気に勝負を決めました。
実戦図9
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最終手まで載せました。(黒81まで)
黒中押し勝ち。
最後は両者ヨセがぐだついていますが、勝敗には関係ないです。
本局の始めはご確認の展開で進んでいましたが、左下隅の衝突でおそらく黒がややポイントを取り、上辺での戦いを終え、まだ難しい勝負なのかな?と見ていた所で黒の中央のヨセ。ここで形勢がはっきりしたように思えます。
中央は空間が広く、どうヨセるか難しい所だったのですがZeroが素晴らしい読みを見せてくれました。終盤勝負をしっかり決めてくるあたり、やはり強いですね。
ただMasterもとても良い勝負を見せてくれていたので、今後に期待したいです。
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