世界女子囲碁団体選手権!謝依旻VS崔精
どうも!こんにちは。みやれーです。
5月11日は第7回天台山森然楊帆杯世界女子囲碁団体選手権の二回戦。日本チームは韓国チームと対戦します。
前回記事
謝依旻VS崔精
日本の女王謝依旻六段と、韓国、いや世界で女王を争う崔精九段の対戦。女流にして九段の肩書きを持っていることから分かる通り、超がつく強敵ですが、謝六段は食らいつけれるでしょうか。
黒番 崔精。白番 謝依旻。
実戦途中図1
黒の地と白の厚みが目立つ序盤戦。黒1、3は中央の白っぽい所へ進出してバランスを取った手ですが、白4がこの碁の分岐点。白8までしっかり切って後々の攻めを見たのは謝六段らしいですが、別の手もあり得ました。
実戦途中図3
白1、3で黒二子を切り離し、白は戦果を得ました。白7に黒8(とても大きな手)を優先したため、白9で下辺の黒地も荒らしました。
攻めの効果もあって各所で白が戦果を上げましたが、問題は形勢がどうか。
実戦途中図4
黒5で上辺の黒が生きて一段落。ざっと形勢判断をするタイミングですが、白の地が少なく地合いは黒有利。白は厚いですが地を増やす場所が少なく、白が苦戦と言えそうです。
余談ですが、本局は黒に6つの生きている石がありますね。右上隅、上辺、左上隅、右下隅、下辺、左辺の6つ。19路盤では、盤面で6つの石が生きると、相手の地が出来るスペースが無くなって地合いで負けないという噂があります。中々出現しないので噂程度の話ですが、本当ならば本局は黒が勝つということになってしまいますね(-_-;)
実戦途中図6
白2が狙いでした。こんな狭いスペースですが、隅の白はコウになるようです。
参考図2
なので黒にサガらせないよう、白4一回ハネてから白6とツナギます。白4で出来たコウがあるので、隅の死活は白不利な一手寄せコウですね。双方最善になります。
地合いは黒有利でしたが、このコウで白も粘ります。
実戦途中図7
コウ争いの後、黒1に手を抜いて白2と隅へ打ちましたが、これでもまだ黒3でコウです。一手寄せコウなので黒に一手分の余裕があったわけですね。
一応白の嬉しい所は、このコウに勝てば右上隅の黒一団を全て取れるという所。苦しいながらも望みを繋ぎます。
実戦途中図8
実戦は黒1に白2とコウを解消。黒3で切られますが、攻め合いは白勝ちなので右上隅の黒は全て取れました。相当な利益です。
しかし盤面を見渡してみると、コウのフリカワリで右下の白が取られていたり、元々の形勢の差もあって、白の逆転には至らなかったようです。