囲碁は好きですか?

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AlphaGo対AlphaZeroの棋譜7

こんにちは。みやれーです。


碁が強くなるためには、軽い打ち方を身につけると良いと言います。

しかし『軽い』ってとても曖昧な表現で、つまり軽いとは何なんだ。と訴える人も多いです。

一口に言えば、『軽い』とは『捨ててもいい』であり、『捨ててもいい』とは『取られても負けない』となります。

なので軽い打ち方とは、多少石が取られても負けない打ち方を指すもので、形勢判断と密接な関わりがあります。

取りに来るならどうぞ、取られても形勢は悪くないので。というスタンスです。

本局はZeroの軽い打ち方が面白い一局ですので、参考になれば。


黒番AlphaGo。白番AlphaZero。

実戦図1

棋譜再生

本局は黒11と単にケイマ受け。
左上の白14は、一昔前なら18の所へすべるのが一般的で、白14のツケはハサまれた場合のサバキの手とされていました。しかし今はハサまれてなくても白14とツケるのが増えましたね。

実戦図2

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上図黒1からの分かれは何度も出て来ますね。
黒としては、黒1で2のあたりへハサむ事も可能で、それをしなかったというのは、右下の図は黒も打てると判断している証拠。僕も黒が悪い理由は見つかりません。
黒は厚みを利用して黒13と体当たりしました。

実戦図3

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黒の強襲によって、サバく立場となった白ですが、上図白4、6が中々出ない発想。しかし打たれてみれば面白そうな手です。

参考図1

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もし実戦図3の白4で、上図のように断点を気にしてツナぐと、下辺一体を黒に稼がれながら、まだ白石の眼がハッキリしない状況が続きますので、確かにこの図は選びにくい。

なので実戦図3の白4、6に打ち、左辺は軽く見る方針に切り替えました。
一見白がボロボロに見えますが、逆にこの程度の黒地なら問題ないとの判断。更に取りに来るなら、どうぞどうぞと捨てる予定です。

実戦図4

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黒は上辺を目一杯広げています。黒が厚い場合はこれくらい広げても大丈夫です。
上図白8と動き出しに対し、黒9と攻める姿勢を見せたのですが、構わず白12。なんと反撃してきました。
結果は見ての通り、左下の黒が丸取られ。白の大成功です。なので、黒9はやり過ぎだったでしょうか。

実戦図5

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左下の黒が取られ、僕には白が優勢に見えますが、なにせ中央が広い。まだ黒地がドンと出来る可能性があります。
上図白2と消しに来た後、白4がとても勉強になる一手。取られる石数は増えますが、その分利き筋が多くなって、中央の白が楽になりました。
中央の境界が決まってきて、残るは右辺です。

実戦図6

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上図黒7とは、苦心した手ですね。

参考図2

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実戦図6の黒7で、単に上図の黒7へ打つと、白12から二子を取る手があるので、それを防いだ意味でしょうが、こんな粘りの手をよく見つけますね。流石です。

実戦図6の戦いは、難解でよくわかりません。ただ、両者目一杯に頑張っている事は伝わってきます。

実戦図7

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上図黒19~25は手筋で黒石は生還しています。
この図で大体形が決まり、打つところも少なくなりましたが、どうも白に残るようです。黒は右辺最大限に頑張りましたが、白の形勢判断は正確でした。

実戦図8

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最終手まで載せました。(白54まで)

白中押し勝ち。


本局は白のZeroの打ち回しが素晴らしい一局でした。
左下の折衝もそうですし、中央の消し方も上手く、Zeroが冴えてましたね。(AIに冴えがあるのかはともかく)

個人的に、とても勉強になった一局でした。




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