ポピュラーな布石の研究
こんにちは。みやれーです。
昨日序盤の勉強を晒すと豪語したものの、全くのノープランで、何をしたらいいかわからなくなってます。(笑)
とにかく序盤の勉強をしたい訳ですから、よくある布石について改めてブログ上で研究してみようかな。
黒の1、3、5
上図の黒1、3、5はとてもポピュラーな布石で、昔はたくさん打たれてました。
しかし現在はあまり見掛けません。
その理由は何故か。改めて考えてみます。
参考図1
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白の対応として、まず上図白1のワリウチから見てみましょう。
この布石が打ち出された当初は、必ずと言っていいほど、ここへ打たれていました。
しかし現代では滅多に打たれません。
参考図2
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その要因として、上図黒5、7が厳しいという認識があると思います。もし仮に白6から本手で受けたとすると、黒15に先着されて黒が良いでしょう。
参考図2-1
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白8で上図の抵抗も、黒が打てる。
参考図3
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じゃあ上図白6の工夫はどうか。もし黒7とくれば隅を白地にして白上手い。
参考図3-1
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こういうのもあるのかな?
でも黒が良さそうに見える。
参考図4
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上図白6もありえる手法。上図は見たことがある形で、これなら白は参考図2より形がスマートで良さそう。
参考図4-1
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じゃあ黒7はどうなるか。
仮に上図のように進んでも、白22の三々に回れるから白打てるか。
参考図5
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遡って、上図白4の工夫はどうか。
もし黒5から受けてもらえれば、白の形がしっかりするので、上辺の黒があまり大きくならなさそう。
参考図5-1
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ということで、上図黒5がよく見た反撃。以降白16まで定石のように打たれた形だが、確かにこれなら、右辺白の形が良くないので黒がやれると思う
参考図6
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じゃあもっと遡って上図白2のハサミはどうか。
ハサミは大体上図のように進んで、黒の地が多いと思う。
総評
黒1、3、5の布石に対し、ワリウチの図について研究してみましたが、大体の図は黒良しの結果だったと思います。
白の立場からすれば、参考図4が一番良かったかな。
ただ黒も嫌ではないですけど。
まあ、白のワリウチが打たれなくなった理由がわかりますね。下手をすると直ぐに悪くなりそうです。
ということで、ワリウチでは別の手が必要ですが、それはまた次回。
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これからの課題と宣言
こんにちは。みやれーです。
昨日はなんか、このブログに普段の倍以上のアクセス数があったのですけど、僕の大会を気にかけて下さっていたのでしょうか?(思い上がりならすいません。)
ありがとうございます。
昨日書いた通り、無様にも負けてしまったみやれーですが、その碁の内容が酷い。
どこが酷いって、序盤です。
みやれーの黒番で、こんな立ち上がりでした。
この後10手か20手くらいで絶望的に悪くなります。(逆に凄くないですか?笑)
正直その序盤で投了してもいいレベルで悪くなるのですけど、粘って打って結果5目半負け。
僕は終盤が得意なんですが(自分的には)、そこで勝負出来るよう、序盤を普通に乗り越えなくてはいけませんね。
触れてませんでしたが、右下隅は五の五に打ってます。漫画ヒカルの碁の、社君のやつですね。
五の五のような奇抜な手が、序盤悪くした原因じゃないかと言う人もいるかもしれませんが、普通に打とうと良くなる時もあるし、悪くなる時もあります。五の五に罪はありません。
問題はその後の僕の打ち方です。
とにかく僕の課題として、序盤を互角に打てるようにならなくてはいけません。
ただ、序盤こそが囲碁で一番自由な分野で、誰かが研究した序盤を記憶して使うの嫌なんです。(ここは僕のわがままで、そういう人を否定する訳ではありません)
だから記憶するのではなく、理解したい。
序盤が好きで、自由に打ちたい僕だからこそ、今ある布石をしっかり勉強して、理屈から理解して、それを自分の自由さに応用したい。
一年です。
一年で絶対にものにしてやります。
ここで宣言しとけば、僕も引き下がれないでしょう。
今めっちゃ入ってる気合いを、一年間持続させて序盤の勉強してやります。
そして、ブログで僕のやってる勉強を晒してやろうと思ってます。
だからサボってたら教えて下さい。
絶対強くなってやる。
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平成四天王 張栩
こんにちは。みやれーです。
囲碁のルールって、実は単純なものが多く、「やってはいけない事」がとても少ないのです。
そのため、囲碁は自由度の高いゲームと言われますが、それをとても複雑にするルールが一つあります。
それはコウです。
将棋で言えば千日手みたいなもので、同一局面が反復する事を防ぐために設けられたルールですが、これがとてもややこしい。
初心者にルールとして教えるのはもちろん、強くなった後でも、コウがある事で局面が複雑になり、頭を痛めます。
いくら碁が複雑になっても間違えない正確さと、勝利に対する強い執着心を持って、当時史上初となった五冠達成、史上二人目の七大タイトルグランドスラム達成、世界戦優勝など、数々の記録を打ち立てました。
僕が囲碁の勉強を本格的に始めた頃は、調度張栩九段が天下の時代で、めちゃめちゃ憧れてましたね。
今でも大好きな棋士です。
直接お話した経験はまだないのですけれど、一度だけ日本棋院の前の坂ですれ違った事があって、その圧倒的なオーラを前に身体が動かなかった思い出があります。
確かその日は木曜日で、張栩九段も対局がある日だったので、殺気立ってたのですかね。
今回はそんな張栩九段のコウの名局をご紹介します。
実戦図1
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黒の山下九段が石を上に持っていく棋風なので、張栩九段もそれを意識して石を高く打っています。
左辺で早速の小競り合い。黒はしっかり自陣を強化してから、黒29と反撃に出ました。
実戦図2
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早くも石が切れて、戦いが起こりそうな気配。
現在並んだ白五子に目がありませんが、上図白16と厳しく仕掛けました。もちろん黒17と裂いて出てきますが、そこで白18がモタレてサバくテクニック。
張栩九段の得意なコウが始まりました。
実戦図3
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前図から始まったコウは、基本的に黒は負けられないコウです。コウを打ち抜かれると被害が大きく、我慢すると形が崩れますからね。
となると、黒はどこかで白の連打を許さなければなりませんが、上図白8、10で手を打ちました。
白としてはコウの結果、黒石を切れる事に成功しましたから、上手い仕掛けだったと思います。
ただ、白18で隅の白石を生きる事は出来たのですが、あえて捨てる決断をしました。
中々隅が大きそうに見えますが、どう決着するのでしょうか。
実戦図4
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上図白12までが全て先手。この利益があるから隅を捨てる決断をしたのですね。
しかも後々出てきますが、隅には少しだけ味があります。
黒15からまたコウが始まりました。しかし先程のコウとは違い、どちらも負けていい軽いコウです。
結果的には黒がコウに勝ちました。
実戦図5
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上図白2は盤上最大。右上隅の黒は裾が空いていて地になりそうもないので、黒3と辺に打つ一手。
問題は黒石に目があるかどうかですが、まあ死にはしないですね。
実戦図6
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上図黒1と頑張ったため、隅は白の三手ヨセコウとなりました。
コウではありますが、黒としてはコウに負けるまでだいぶ時間が掛かるので頑張ったのでしょう。基本、三手ヨセコウは負けないものですし。
しかし張栩九段は直ぐに三手ヨセコウを仕掛けました。
白18、24、30は目数がほとんど無い手。コウに負けるとこれらの手が無駄になってしまいますので、白はこのコウに勝つしかなくなりました。
実戦図7
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上図黒1に対し、隅の三子取りをコウダテに使わず、最後まで取っておくのが上手い。後術しますが、最後のコウの取り番が違ってきます。
実戦図8
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上図黒1に対し白2で、ついに黒石のダメを詰め終わりました。
この時、隅の三子取りのコウダテが残っているため、互いに詰めていくと白がコウを取って、黒がコウダテをする番になります。もし、三子取りを先に打ってしまうと、白がコウダテをする番になってしまいますので、一手の差があります。
黒13からはコウダテ作り。
結果白が三手ヨセコウを勝ち切り、黒が左上を破壊する結果となりました。
これで左上の隅が全て黒地ならばいいのですが、白26が妙手。
白優勢となりました。
実戦図9
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最終手まで載せました。(黒65まで)
白8目半勝ち。
コウが三回も現れる内容の濃い碁でした。
この碁のハイライトはやはり三手ヨセコウを勝ちにいった場面ですね。
中々三手ヨセコウを勝ちにいくのは勇気のいる行為で、ヨミ切りでないと打てないかもしれません。
張栩九段のヨミの正確さやコウの上手さが光った名局でした。
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超凄い!趙治勲VS芝野虎丸
こんにちは。みやれーです。
昨日は10月11日木曜日。木曜日といえば囲碁の手合い日です。
日本棋院の対局は全て木曜日に行われていて、その対局の一部はネット囲碁対局サイト[幽玄の間]で中継されます。
その中で昨日、趙治勲VS芝野虎丸戦が中継されていたのですが、その碁がとても凄かった!
その碁をポイントだけ紹介したいと思います。
黒番趙治勲 。白番芝野虎丸。
実戦図1
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この局面です。
上辺白一段は目が無く、中央黒と左上隅の黒も目が無い状況。しかもコウ付きです。
次は黒番。
実戦図2
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まず黒1から中央を逃げ出しますが、白8で左上隅黒と上辺白の攻め合い。結果は黒取り番の本コウ。
出入り計算で100目はある超巨大なコウです。普通は黒勝ちかと思いましたが、白はコウダテで右下隅を取ることで、下辺黒に生きられても、結果は白の6目半勝ち。
なんと白が勝っていたのです。
あれだけの数の白石を取られても勝っていたとは。
最近の芝野七段の充実ぶりがわかる凄い碁でした。
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囲碁を始めたきっかけ
こんにちは。みやれーです。
客観的に見て、マイナーゲームである事を認めざるを得ない囲碁。
文化としての認知度は高くとも、まだまだ遊んでいる人の数は少ないと思います。
その原因として上げられるのは、囲碁をやりたいと思えるきっかけが少ない事でしょう。
囲碁を知らない人から見ると、目を見張るスーパープレイやド派手なプレイはありませんし、ルールがわからないと、何をしているのかもイマイチわからないものです。
だからこそ、囲碁普及のためには、囲碁よりも囲碁棋士に注目してもらえるように働きかけなくてはいけないと思っているのですが、それはまた別の話。
今回は僕が囲碁を始めたきっかけを話そうかと思います。
僕の場合、囲碁に出会えたのは運が良かっただけで、普及活動の参考になるような経験はしてないのですけど、結構面白い出会い方をしているので、良ければ聞いてください。
僕が囲碁を知ったのは、3歳~4歳頃の事です。
当時の僕はビデオを見終わって(確かくまのプーさん)巻き戻しボタンを押しました。巻き戻し中は適当なチャンネルの番組が見れるのですが、その日はたまたまNHKが点いたのです。
日曜日のお昼時、やっていたのは囲碁番組でした。
僕の微かな記憶では、それはNHK杯テレビ囲碁トーナメントだったと思うのですけれど、もしかしたらその前番組の囲碁講座だったかもしれません。
親戚の誰も囲碁を知らない家系だったので、もちろん僕も知るはずはないですが、母親が言うには、囲碁番組が終わるまで僕はテレビに釘付けだったそうです。
そして番組が終わると、幼い僕は母親に「あれがやりたい」と言ったらしいです。
しかし当然、母親も囲碁について何も知らないですし、まあ子供がその時の気分で言っているだけだろうと、「じゃあ小学校に入ったら習いに行こうね」と返したそうです。
僕もそれで納得して、以来何も言わなくなりました。
母親としては、小学校に入る頃にはそんな約束は忘れているだろう。との目論みだったらしいですが、小学校に入学して数ヶ月が経った頃に、突然僕が「いつになったら囲碁習えるの?」と母親に尋ねたらしいです。
母親はそれで、僕が本気でやりたがっているんだと気付いて、近所の囲碁教室を調べてくれたのですが、たまたま新聞のチラシに、最近出来た囲碁教室の広告が乗っていて、場所も電車で言えば二駅隣の所でとても近い。
しかもそこは何歳からでもOKの子供囲碁教室。早速母親は、僕をその教室へ入れてくれて、囲碁を始める事が出来ました。
そこの先生が、今の僕の師匠でもあります。
本当に運が良かったと言うか、囲碁に出会えたのも偶然だし、師匠に出会えたのも偶然だし、何かご縁(碁縁?)を感じます。
もしも、小学生の僕が囲碁をやりたいと言い出すのがもう少し早かったら、師匠には出会えていなかったかもしれません。
あの時NHKが点かなかったら、囲碁を知らない人生だったかもしれません。
あの時僕がくまのプーさんを見ていなければ、何も始まらなかったのだと思います。
幼い僕が何故囲碁に興味を持ったのかはわかりませんが、とにかくナイス!と伝えたい。
最近、こういう運良く囲碁に出会えた僕だからこそ、囲碁をもっと広めて行かねば、と思うようになりました。
まだまだ未熟な僕ですが、これからも頑張っていきたいです。
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