天元戦結果
こんにちは。みやれーです。
天元戦は18時頃に終局し、井山裕太天元の中押し勝ちとなりました。
天元戦は五番勝負で、先に3勝した方が勝利となります。
現在は井山天元から見て1勝0敗。まだまだ先は長いです。
両対局者ともお疲れ様でした。
内容としては、一進一退の攻防の中、一力七段が勝ちになる場面もありましたが、井山天元が最後に頑張り抜いた感じでしょうか。
本当に難解なヨミの碁で、限界までギリギリで踏ん張っていく両者の力には脱帽します。
内容以上に、両者のこの挑戦手合にかける気迫を感じる一局でした。
これから天元戦、王座戦と二つの挑戦手合を争う両者ですが、開幕戦からこの気迫では、この先どんな碁を見せてくれるのでしょうか。
とても楽しみです。
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天元戦開幕! 囲碁めし
こんにちは。みやれーです。
10月11日、井山裕太天元に一力遼七段が挑戦する、第43期天元戦挑戦手合五番勝負第1局が始まりました。
場所は愛知県豊田市の「ホテルフォレスタ」で行われているそうです。
去年に引き続き、二年連続天元戦の挑戦権を得た一力七段が、今年は天元戦、王座戦と連続で井山六冠に挑みます。
目の離せない勝負になること間違いなしですが、当ブログではもっと注目したい事があります。
そう、ご飯です。
彼らは対局中は何を食べているのでしょうか。
現在出ている情報を見ていきましょう。
おやつ
まず両対局者が口に運んだのは、10時のおやつです。
天元戦は10時にもおやつが運ばれるのですね。
井山天元が注文されたのはグレープフルーツジュースだそうで、食べ物は頼んでいないようです。
逆に一力七段はフランボアーのムース、ロールケーキ、フルーツにアイスコーヒーとあります。
結構食べますね。一力七段は甘党でしょうか。
昼食
12時~13時までが昼休憩になります。
井山天元のメニューは寿司盛り合わせ、赤だしの味噌汁、茶碗蒸し、メロンです。
井山天元は名人戦でもお寿司を食べてましたね。僕は対局中の生ものは避けると言ったのですけど、井山天元は気にしないのかな。
一力七段のメニューは天ぷらうどん、おにぎり、茶碗蒸し、メロンだそうです。
茶碗蒸しとメロンは両対局者とも召し上がっていますね。
あと、うどん等の麺類は、やはり人気のメニューです。エネルギーが取れて、胃に優しいですから。
おやつ(二度目)
14時に二度目のおやつが運ばれたようです。
井山天元はフランボアーのムース、ロールケーキ、フルーツ、アイスコーヒーです。
一力七段の午前中のおやつと同じメニューですね。そういうセットなのかな?
今更ですけど、フランボアーってなんですか?(笑)
もうスルーしようと思ってたのに、二度も出されては調べなきゃいけないじゃないですか。まったくもう。
調べました。フランボワーズの事ですかね。それならラズベリーだそうです。
さて、続いて一力七段のおやつですが、クリームブリュレ、パウンドケーキ、フルーツに冷たい紅茶と書いてあります。
クリームブリュレ・・・。
フランス語で、焦がしたクリーム・・・だそうです。
焼きプリンみたいなもん??
総括
天元戦のご飯はこんなところですかね。
記事を書いている現在、まだ対局は進行中ですが、天元戦は一日打ち切りなので、確か夜休憩はないはずです。
僕はブログで書くことは書きながら考えているので、途中でネットに調べに行く事もあります。
ただ、自分の知らない事を記事にする気はあまりないので、囲碁関連の事を書きますけど、まさかおやつを調べに行く事になろうとは。
個人的に、今回の囲碁めしは一力七段の勝ち(?)ですね。井山天元は午前中のおやつをグレープフルーツジュースだけにしたのが減点ポイント(得点制?)です。
これからもこのブログは囲碁めしを注目していきたいと思います。
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僕が使ってた布石集(ネタ布石あり)
こんにちは。みやれーです。
唐突ですが、僕は序盤が苦手です。
序盤で悪くなるどころか、負けにする事もざらにあります。
でも嫌いではないのですよ。囲碁の自由さを一番体感出来るのは、やっぱり序盤ですから、序盤で工夫するのは好きです。
ただ、自由というのはそれだけ選択肢や、考えることが多いという事なので、難しい分野です。
また、僕は研究された序盤や流行っている序盤をそのまま使うのが嫌なので、自分なりのアレンジを加えたいのですけれど、実力不足からか、失敗も多いです。
昔も大事な対局で初手天元を打って、見事に負けた事もあります。(笑)
ここで僕が昔使っていた布石少しご紹介。
布石1
棋譜再生
上図黒の1、3、5は僕の代名詞的な布石でした。
もう最近は打ってないのですけど、めちゃめちゃはまって使いまくってました。勝率も結構高かったです。
布石2
棋譜再生
その後ちょっと工夫したのが上図。
もし白6とくれば黒7から右上を大きく構えるつもり。昔は力自慢だったので、このような布石を打ってました。
布石3
棋譜再生
この頃は中央に石を置くのがマイブームでした。
天元から二連星を打つと、大体の人が白6と割打ってくるので、そこで黒7です。とにかく中央を大事にしてます。
布石4
棋譜再生
さあ、迷走してきました。(笑)
上図のように黒1、3と構え、黒7から9と繋げるのが目的。黒3、7、9が大桂馬なのが美しく見えて、ネット碁を中心によく使ってました。
布石5
棋譜再生
この布石好きだったな~(笑)
多分100局以上打ってたんじゃないかな。
黒の全ての石が大大桂馬で繋がっているのがめちゃめちゃ綺麗で、しかも意外と勝てたので大好きな布石でした。
とにかく僕は自由が好きで、だから囲碁が好きなんだと思います。
布石の数手は、特に自由が許された場所。それを存分に使ってましたね。
今でも布石5は大好きで、機会があれば打ちたいなぁと思ってます。
実戦例
棋譜再生
そういえば、今年の始め、大会で布石5が打ちたくなって打ったら、上図白2と返されて参りました。(笑)
実戦はこんな感じで進みました。
ほんと、囲碁って自由ですね。
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平成四天王 山下敬吾
こんにちは。みやれーです。
囲碁の醍醐味といえば、[攻め]を上げる人が多いのではないでしょうか?
相手を徐々に追い詰めながら、あわよくば殺してしまう様はとても爽快です。(※注 囲碁の話だよ)
囲碁において、攻めるのはとても有力な作戦です。でもだからこそ、相手は攻められないよう細心の注意を払って打ちますから、そう簡単にはいきません。
攻める側にも技術が必要になります。
よく言われるテクニックは、カラミ攻めとモタレ攻め。
カラミ攻めは、攻めれるような弱い石が二つある場合、それを同時に攻め上げる厳しいテクニック。
モタレ攻めは、攻めれる弱い石を直接攻めず、遠巻きに自陣を固めて、相手にプレッシャーを掛けるテクニック。
どちらも攻める側の常套手段です。
しかし稀に、そんなテクニック云々をすっ飛ばして、己の腕力で相手を攻めてしまう人がいます。
山下敬吾九段もその一人。
持ち前のその腕力で強引にでも攻め続け、一般的に攻める対象でない石ですら取ってしまう、日本囲碁界を代表するファイターです。
普通強い人ほど守りが上手いもので、プロ棋士であれば尚更。
そんな世界で、次々と相手の石を攻めてしまう山下九段の腕力。見ていてこれほど気持ちの良いものはありません。
山下九段に隙をを見せると、その瞬間破滅します。
黒番山下敬吾。白番加藤充志。
実戦図1
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白16は別の手もあるでしょうが、自分を固める事に専念した打ち方です。相手が山下九段だから用心したのかもしれませんね。
実戦図2
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上図黒9、13は凄い頑張り。戦闘する事を誘っています。
その意図を察してか、白14から白はかわし気味の手を打ってますが、実戦の形は黒の頑張りが成功。黒に不満はありません。
実戦図3
棋譜再生
さあ、上図黒3からが山下九段の真骨頂。
地はドンドン損をしてますが、黒9と打つ事で、かわして打ったはずの左辺の白石が切り離されてしまいました。
ここまで豪快に地を損してまで攻めを選ぶ事は中々出来る事ではありません。特に実戦の場合、攻めれる石は左辺の白石だけ。もしも簡単に生きられると、黒はすぐ負けになります。
実戦図4
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白は唯一広い中央へ顔を出しました。攻めている黒が景気よく見えるかもしれませんが、ここまで黒の得た得はあまりなく、中央に地を付ける展開にもなりそうにありません。
ということは、黒は左辺から伸びる全ての白石を召し捕るつもりでしょう。
しかしそういう作戦は、もし生きられてしまった場合の損害が大きく、普通は採用し辛いもの。
山下九段の魅力は、そんな全取り作戦を実行してしまう所。
とても男らしいです。
実戦図5
棋譜再生
上図黒17は先手。手を抜くと、18の所へ打たれて右辺の白が死にます。
しかしここまで進んでみると、白に生きる手段が見当たりません。
いつの間にか右辺白とのカラミ攻めにもなっていて、上手く白を全滅させました。
実戦図2からは想像もつかないような有様です。
実戦図6
棋譜再生
最終手まで載せました。(黒17まで)
黒中押し勝ち。
これで白に生きる手段はなく、投了となりました。
これほどの大石が死ぬ姿は滅多にお目にかかれません。
囲碁には「大石死せず」との格言もあるように、石は大きくなればなるほど死ににくくなります。
しかし山下九段はそれをものともせず取ってしまいました。
こんな碁、山下九段以外に打てる人がいるでしょうか?
トップ棋士は皆そうですが、自分にしか打てない碁を持っているもの。
山下九段の場合はそれが特に顕著です。
自分の好きなものを続けて、それを極め、人マネでない自分だけのものを作り上げる。
そんな棋士の姿が本当にかっこよくて、大好きです。
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銀星囲碁と打ってみた
こんにちは。みやれーです。
昨日記事にも上げた銀星囲碁ですが、昨日の夜の内に8段に昇段したそうです。
銀星囲碁昇段おめでとう!
ということは、いつ幽玄の間からいなくなってもおかしくないと思い、せっかくなので銀星囲碁と対局することにしました。
同じ8段同士なのでハンデなしです。
あと、今回は参考図などを入れていつもとは少し違う解説にしてみました。
黒番銀星囲碁。白番みやれー。
実戦図1
棋譜再生
握り(先後を決める方法)の結果、銀星囲碁の黒番。
↓以下は一応のルール説明。知ってる人は次の図まで飛ばしてもらって構いません。
囲碁では黒番が先に石を置ける分有利とされていますので、現在のルールではその有利を解消するため、黒番は白番に6目半のコミを出します。
このコミとは、碁が終わって地を数えるとき、白の地に6目半プラスするという意味です。
例えば、黒地が50目、白地が45目の場合、白には6目半のコミがありますので、45目+6目半で合計51目半。黒地は50目でしたので、白の1目半勝ちとなります。
ちなみに半目とは、引き分けを避けるために存在します。
実戦図2
棋譜再生
上図黒3がこの碁一番の驚き。通常は4の所へ打つものですが、銀星囲碁はあえて特殊な定石を選びました。
少し進んで黒13の場面。次の白の手ですが、とても悩みました。
参考図1
棋譜再生
本来であれば何か左辺へ仕掛けたい場面。ですが上図白2のツケだと、仮に黒5と受けられて、白12に対し黒13が絶好点過ぎて、この図は却下。
参考図2
棋譜再生
上図、こっちのツケはシチョウが黒良しなので却下。
参考図3
棋譜再生
だからと上図の白2のように準備工作をすることも考えましたが、黒3の反発で白が苦しそう。
などのヨミがあり、実戦のように我慢しました。
しかしここで少し遅れた感があり、もう少し考えるべきでした。が、いまだに何処に打てばいいかわかりません。
実戦図3
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上図白4は堅すぎ。もっと足を延ばすべきで、黒5で黒優勢。
白6は勝負手で、結果白28と抱えれて打てると思いましたが、実際はまだ黒が良いでしょう。
参考図4
棋譜再生
もしも実戦図3の黒11で、参考図黒1とくれば、白2から中央を消すイメージでした。
実戦図4
棋譜再生
上図白2の動き出しには簡単に生かして、黒9がなるほどの一手。
白12の突入に黒13が力強い反発で、厳しい。真っ向勝負は避けて、白14から必死にかわしてます。
白24が勝負手。切られるのは目に見えてますが、中で生きを目指します。
実戦図5
棋譜再生
生きるか死ぬかの勝負かと思いきや、上図黒7、9とは何事でしょう。黒も打つ手が難しくはありますが、白10で簡単にサバキ形を得ては望外の結果。
白12の反発に対してもあっさりと引き下がり、大人の余裕を見せつける銀星囲碁(笑)。
急にヨセの勝負になりました。
実戦図6
棋譜再生
正直、対局前からヨセ勝負になれば勝ちだと考えてました。銀星囲碁はまだヨセが下手です。
上図黒9の逃げ出しは折り込み済み。それよりも白8が大きい。
黒は30や37の所は先手で打てました。白36が打ててはハッキリ勝ちだと思います。
実戦図7
棋譜再生
最終手まで載せました。(白66まで)
白中押し勝ち。
やはり銀星囲碁はヨセが不得意なようで、ちょいちょい損をしています。また、白48はヨセの手筋。
最後は盤面でも白が勝ちます。
銀星囲碁と打ってみた感想は、序盤がとても上手いと思います。結構独特な手を打ちながらも悪くならないのは、実力がある証拠ですから。
ただ、石が込み合ってから急に失速したので、ヨミが甘いのかも知れません。ヨセも拙かったですし。
終盤に弱いのは出来立てのAI全般に見られる特長ですので、銀星囲碁もその例でしょう。
とにかく銀星囲碁は、他の囲碁AIと比べても特に序盤が独特。それが持ち味であり長所だと思います。それを残したまま強くなれるのなら、DeepZenGoを超えてもおかしくないポテンシャルを持ってると思います。
これからも強くなって、囲碁普及に一役買ってほしいですね。
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銀星囲碁8段真近!
こんにちは。みやれーです。
今日阿含桐山杯の観戦などでネット囲碁サイト[幽玄の間]を開いていると、数日前記事に書かせてもらった銀星囲碁の対局が目に入りました。
レーティングを見ると、もう少しで8段に昇段しそうなのです!
正直もう時間の問題でしょうね。8段トップあたりが全力で嫌がらせしない限り(笑)、明日にでも昇段しそうです。
何名か8段勢が定先(←ハンデ)で対局してますが、結果だけ見ると五分の成績。
定先で五分なら、十分8段の実力がありますね。
これって8段に昇段出来るかのチャレンジ企画だったと思うのですけど、昇段したらもういなくなるのですかね?
一週間でいなくなるとしたら、寂しいなあ。
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阿含桐山杯決勝戦
こんにちは。みやれーです。
結果は六浦雄太三段が高尾紳路名人を下し初優勝。六浦三段は全棋戦含めて初の優勝です。
これで六浦三段は阿含桐山杯選手権者を名乗れるともに、七段へと飛び昇段します。
まだ18歳ということで、これからの活躍が期待されますね。
高尾名人も井山裕太六冠相手に名人防衛戦の最中で、疲労や心労もある状態の対局だったでしょうが、若手の壁としてギリギリまで立ちはだかりました。
まずはお二人とも、対局お疲れ様でした。
本当に最近は10代の活躍が目立ちます。つい数ヶ月前も芝野虎丸七段(当時は三段)が17歳で竜星戦を優勝しました。
全棋戦での最年少優勝記録は、井山裕太六冠が阿含桐山杯を16歳で優勝したのが最年少ですが、六浦三段も芝野七段もそれに迫る記録を残しました。
日本囲碁界の将来はとても明るいです。
六浦三段、優勝おめでとうございます!
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