春蘭杯2回戦!本木克弥VS辜梓豪
どうも!こんにちは。みやれーです。
3月23日は中国主催の国際棋戦春蘭杯の2回戦が行われました。ここからはシード組も参戦するということで、より一層厳しい戦いが繰り広げられます。
現在日本勢で唯一勝ち残っているのが本木克弥八段。一昨日1回戦が終わってから改めて行われた組み合わせ抽選により、今日の相手、2回戦の相手は中国代表の辜梓豪九段(こ・しごう)となりました。
辜梓豪九段といえば、昨年末に自身初となる世界タイトルを獲得した世界王者。強豪を相手に本木八段がどのように戦っていくのか、注目です。
本木克弥八段VS辜梓豪九段
本局の中で僕が気になった場面をいくつか紹介します。
黒番 本木克弥。白番 辜梓豪。
実戦途中図1
本局は上図白2のカケから開戦しました。
黒3のグズミに白4とツケるのは一見突飛なようですが、「サバキはツケよ」との格言もあるように、立派な手筋です。
以下黒17まで流れるように進みましたが、これは定石なのですかね?恥ずかしながら勉強不足で、白6に黒7と上をハネる変化はよく知らないのです。
一応黒の地は30目あって立派ですが、白も先手で厚みを得て不満は無い。互角の分かれです。
実戦途中図2
上図黒1と黒一子を逃げ出します。ただ黒は「逃げる」というより「攻める」気で黒1と打ったかもしれません。ここを逃げ出しておけば、自然と白石を左右に分断出来る訳ですから。
実戦も黒13まで頭を出し、右上と上辺両方の白へのイジメを見ています。
実戦途中図3
実戦は上辺白へのイジメが成功しているように見受けられます。死にはしないものの、小さく生かされるのは辛いです。
しかし上図黒1に対し、白2が少し驚いた頑張り。文句無しの大場ですが、右上隅の白の眼がはっきりしない内は気持ちが悪いので、僕だと9の所へさっさとオサエてしまいそうです。
実戦は黒5が先手なので(上辺白の死活に関わる)黒9と曲がり、隅だけでは白の生きが無くなりました。
実戦途中図4
現在右上隅から連なる白石が一眼しかなく、黒は攻めたい局面。ここで打たれた黒1が好手でした。白が生きていない石を抱えている内は、右下で強く戦えないことを見越しているのですね。
なので白2の補強は仕方がない。結果的に黒1、3と白の頭を叩く形になっては、黒に流れが来ています。
実戦途中図5
しかし問題だったのが、上図黒1、3、5で右辺の白三子を取り込んだ事でしょう。
普通右辺にこれだけ大きな黒地が出来れば問題無いですが、この碁では白8が好手で、黒が頭を止められてしまったのが辛い。これで左下が大きな白模様になっています。
参考図
まず黒が念頭に置いておかなければいけないのが、2の所へ切られてはいけないということ。ここを切られると上辺の黒に眼が無いですからね。
しかし上図のように黒2とツグと、白3あたりに囲われて地合いで白有利になってしまいます。
実戦途中図6
なので実戦は黒1、3と突破を図りますが、ここは白の読みの上。白10のハネが好手で、白18まで一本道です。
結果は見ての通り、右辺の黒地は痛むし、白20で下辺も突き破られそうで、最早黒が攻める碁ではありません。カウンターが決まって白優勢です。
まとめ
本木八段惜しかった!!
もう少しの所まで押せていたように思います。
でも流石は世界王者辜梓豪九段、中々に腰が重かったですね。本木八段が押せども押せども土俵を割ってはくれず、我慢の末に最後はカウンターを決めて終わらせました。
しかし本木八段も世界王者を相手にに引けを取らない戦いっぷりでした。これで日本勢は全て敗退となってしまいましたが、選手の碁の内容から、むしろ未来に希望が見える今大会だったかと思います。
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