電王戦FINAL第2局 朴廷桓 VS DeepZenGo
どうも!こんにちは。みやれーです。
DeepZenGoプロジェクト終了に先立って開催されている電王戦FINAL。実質のDeepZenGo引退試合として注目を浴びている今大会ですが、4月1日、第2局が韓国ソウルで行われました。
公式サイト
第1局
第2局の対戦相手は韓国代表朴廷桓九段です。DeepZenGoとは以前、ワールド碁チャンピオンシップにて対戦しており、その時は朴廷桓九段が勝利しています。
第1局を負けて本局を迎えるDeepZenGo。もう負けられないこの一戦で、現在世界ランキング1位の朴廷桓九段に挑戦します。囲碁AI対世界チャンピオン。一体どんな戦いになるのでしょうか。
朴廷桓 VS DeepZenGo
本局の中で僕が気になった場面をいくつか紹介します。
黒番 DeepZenGo。白番 朴廷桓。
実戦途中図1
本局は黒1の大斜ガケに白2と大斜ガケし返した事で見慣れない布石となりました。
黒3〜白10までは定石手順でしたが、黒11と手を抜いたのがDeepZenGoの工夫。普通は12の一路下へ一間トビするものです。
当然白は12とオサエ込みます。しかしここでも手を抜いて黒13と打ったのは機敏。左上が黒15で何事もないのだとしたらば、黒の足早戦法が成功していると思います。
実戦途中図2
上図白1は、大きく太ってきた黒模様を消しに来た手。黒2では何か右辺を受ければ黒地が完成しそうですが、なんだか白の手に「ごめんなさい」をしている感じで気が差します。出来ることなら、実戦黒のように中央へ足を伸ばしたいですね。
白5は間を切りに行った厳しい手。黒14と応戦して戦いが始まりそうです。
実戦途中図3
黒3に白4は仕方がない。備えないと黒1の下から出切られて困りますからね。白4と一度備えてから改めて白6と切断してきましたが、黒白共にダメが詰まっていて怖い格好です。
参考図
例えば黒1、3の出切りには上図白4と切ってしまいたい衝動に駆られますが、黒7以下黒13まで、中央白がアウトです。ダメが詰まってくると一手のミスが致命傷になるので怖いですね。
実戦は当然ツブレて終わる事にはならず、黒は右辺を地に、白は下辺で戦いを起こして主導権を取ろうとしています。ぱっと見では黒地が大きそうに見えますが、下辺がどうなるかですね。
実戦途中図5
実戦は白11と切ることで、左下は白地へと変化しました。相当な稼ぎですが、黒18と黒地に芯を入れて地合いは黒リードのようです。やはり右辺の黒地が大きかったですかね。
しかしまだ下辺の黒が安定していないので、白はそこを狙うことになります。
まとめ
DeepZenGo勝利!世界ランキング1位を下しました。
碁の内容的に見ても完勝に近く、会心の出来だったのではないでしょうか。最近の朴廷桓の好調ぶりから見ても、今回の勝利は DeepZenGoプロジェクト終了に華を添えるものとなったでしょう。
次回電王戦FINAL第3局は4月7日土曜日、日本棋院東京本院で行われます。最終局となる第3局の相手は、以前 DeepZenGoを2勝1敗で破った趙治勲名誉名人です。
また次回も面白い対局となりそうですね^ ^
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