どうも!こんにちは。みやれーです。
1月24日から日本棋院本院で「第3回ワールド碁チャンピオンシップ」の国際予選が始まりました。29日までの六日間、日中韓のトップ棋士89名が東京に集まり、計3枠しかない本戦出場枠を争います。
今記事ではその中から、大西竜平四段VS江維傑九段戦の感想を書いていきます。
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大西竜平VS江維傑
大西竜平四段は2000年生まれのイケメン棋士。まだ全棋士参加の棋戦では実績がないものの、新人王戦を16歳6ヶ月で最年少優勝、初参加での優勝という史上初の偉業を達成しています。また、その碁盤を広く使う独特の棋風から、将来を嘱望されているイケメン棋士です。イケメンです。
対する江維傑九段は中国のトップ棋士。2012年にLG杯世界棋王戦で優勝したことで九段へ昇段。また、中国の国内戦である名人戦を19歳で優勝、当時の最年少記録を作るなどの実績があります。
黒番 江維傑 白番 大西竜平
実戦図1
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右上三々から大型定石が進んでいます。白10とツケたのがことの発端で、単に白12の場所へ打てば簡明型でした。以下黒21とハネて黒27のケイマ。現在打たれている三々入り定石の中でも一番の難解型になりました。
参考図
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黒2とカケツげば比較的わかりやすい形なのですが、最近プロの世界では実戦の難解型が研究されているので、参考図の形は相当減りました。しかし互角の形です。
実戦図2
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僕の勉強不足か、白7、9と押さえ込んでいく手は初めて見ました。出来上がりは黒が隅を取り、白が右辺の黒三子を取るワカレに。これは隅の黒地が20ちょっとしかないのと、白が先手で十分な厚みを得たので、白がポイントを取った形です。
問題は黒12でした。
参考図
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素直に黒4と切るべきで、白は5と渡ってもこれで黒が厚く、黒8に回って互角のようです。右上隅の黒石も攻め取りで、見た目ほど大きな白地ではありません。
実戦図3
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白1では2の地点へシマるのが大きそうですが、ずっと白17の切りを狙っての行動のようです。白23と包囲した時、右下に白の援軍がいるおかげで、黒四子は中々動き出せません。
実戦図4
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白6と手堅く取ったのは優勢意識でしょうか。実際に白がやや優勢なのでその判断は間違っていなさそうです。
実戦図5
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黒1の打ち込みから黒9のコスミツケと力強い打ちまわし。強引に下辺を荒らそうとしています。白は14と反発しました。
実戦図6
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黒1とツケた時、白2とオサエたのが緩かった。黒7で楽に生きられ、前図の反発があまり効果を生んでいません。
参考図
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白2とハネ出すべきでした。これならば下辺に黒の生きるスペースは無く、中央へ逃げる展開となり、攻めの得が期待出来そうな碁でした。白優勢の図です。
実戦図7
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白1から先手で決めて白15へ先着しましたが、黒16とハサミツケて細かそうな形勢。
参考図
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ただ実戦図白15では参考図白1の方が手厚かったように思います。
実戦図8
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左下のコウを争いながらの攻防ですが、黒8が先手なのが痛い。黒12と好型で中央に出られ、白地が減ってしまいました。
実戦図9
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左下は黒12と抜いてコウを解消。黒18まで生きてヨセに入りました。しかし下辺での折衝で黒が得をし、はっきり黒良しの形勢のようです。中央であまり白地を作れなかったのが痛かったでしょうか。後は手順を載せます。
実戦図10
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黒78手完。黒中押し勝ち。
作れば黒の6目半勝ちです。
まとめ
序盤で三々からの小競り合いが終わった後、途中まで穏やかな進行で大西竜平四段が優位に立っていたのですが、下辺からの折衝でポイントを稼がれてしまいましたね。途中江維傑九段の力強さに一歩引いてしまったのが惜しかった一局でした。
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