どうも!こんにちは。みやれーです。
囲碁が現在と同じ19路盤で初手から打つ制度に定まってから何百年という歴史を積み重ねているので、前人達による膨大な量の研究が残っています。
定石もその研究の成果であり、おそらくこれが最善であろうという進行がたくさん残っています。しかし、いくら何百年もの間研究され続けていようと、人間、間違う時は間違うもので、誰かがその定石の進行に疑問持つ度に、新手というものが産まれていきます。
今回は取り上げるのは、最近台頭して来たある新手のお話です。
今日4月19日は木曜日なので、日本棋院所属棋士の手合い日でした。その手合いの中から小林覚九段VS依田紀基九段戦を少し紹介します。
ツケノビ定石
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白番が依田九段ですが、事の発端は白1、3のツケノビ定石。アマチュアの間でも人気のある定石ですね。ですがここで打たれた白5は、一応前例があるものの珍しい一手。定石辞典に載っているのか怪しい手ですね。
実はこの白5、最近ネット囲碁界を賑わせているBensonDarrという囲碁AIが好む手法なのです。
通常の定石
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通常白5は上図のオサエが一般的。黒8は左辺にヒラくのが定石ですが、この図では既に黒石があるので、左上隅をコスミツケている感じですかね。
通常の定石2
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上図の定石も一般的ですね。やや白の形が悪く地も損なので、プロの間ではあまり打たれませんが、定石です。
テーマ図
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そんな定石を無視して打たれたテーマ図白1。BensonDarrが好む手法とは上記で言った通りですが、それ以前に打たれた時は、誰も真似をしようとはしませんでした。
一例の進行
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というのも、上図の進行を想定した時、隅の黒地が大きい上に黒が先手です。現在シチョウ有利とはいえ、早々に白5と手を入れるくらいですからね。
黒はこの後、左下へもう一手打っても良いし、他の大場へ打つ事も可能。白は一子ポン抜いたとはいえ、部分的に黒に軍配が上がる分かれだと判断する人が多かったです。
しかしこの形は白も打てるとBensonDarrは主張し、結果たくさんの白星を積み重ねてしまった(記事製作時プロ棋士相手に649勝24敗)ため、白1の切りがやや流行の兆しを見せています。
小林VS依田戦進行
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実戦黒の小林九段は黒2と素直にアテたので、白5までの分かれとなりました。黒は先手を得つつ、左辺を大事にしようとの意図ですね。
しかしこれなら白の形も立派で満足な分かれですよね。まだ研究が煮詰まっていない新手ではありますが、今後白1の切りは定石として定着していくのでしょうか?
僕も機会があれば試してみようかと思います^ ^
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