十段戦開幕!井山裕太十段に村川大介八段が挑戦!!
どうも!こんにちは。みやれーです。
本日3月6日から第56期十段戦挑戦手合五番勝負が始まりました。第1局は大阪商業大学にて行われています。
現在七大タイトルの全てを保持している井山裕太七冠。先日棋聖位も防衛し、この七冠制覇状態がいつまで続くのかと記録に注目が集まる中、今回十段戦の挑戦者として名乗りを上げたのは村川大介八段です。
日本棋院、関西棋院と所属は違えど同じ関西同士。年も近く仲が良い二人によるタイトル争いとなりましたが、碁は互いに ノーガードで殴り合う乱闘 となりました。
実戦譜
本局の中で僕が気になった場面をいくつか紹介します。
黒番 村川大介。白番 井山裕太。
実戦途中図1
黒1のカカリに白2のコスミツケは、上辺に黒石を凝らせようという意図。
もし、黒5で8の所へ打てば「二立三析」の好形になるのですけど、黒の大ゲイマジマリとのバランスが悪い。そこが小ゲイマジマリであれば文句なしの構えになるのですが、隅を荒らされやすい分、大ゲイマジマリが中途半端な構えになってしまうので、黒に不満が残るのです。
なので黒は反発し黒5のカケを選び、白は改めて白8の大場へ。面白い駆け引きでした。
実戦途中図2
黒1で上辺がひと段落して、白に手番が回ってきた局面。ここで打たれた白2が僕には無い感覚だったので勉強になりました。
ぱっと見では左辺よりも下辺の方が大きそうに見えるので、白2では下辺にしか目が行きませんでした。しかし左辺を黒に割られると、上辺の白模様がしぼむという事と、下辺は黒3と打たれても白4で間に合うという形勢判断で打っているのですね。なるほどです。
実戦は黒5、7と頑張って来たことで、戦いが起こりそうな雰囲気になりました。
実戦途中図3
数手進んだ局面。白2がとても強情な手だなと感じました。普通黒3〜7までで下辺白二子が弱くなるのを嫌がると思うのですが、井山さんはこれでも打てると見ているのでしょうね。
実戦途中図4
下辺から競り合いが続く場面。上図黒1は厳しくぶつかっていった手でした。
白も薄い形をしているので、どうやって守るのかな?と見ていた矢先、白8のハネには驚きました。この手は黒の頭を止めようという意味ですので、守るどころか攻めの手です。
当然黒9と切ってきますから、白は自ら乱闘に持ち込んだ形。一体どうなるのでしょうか?
実戦途中図5
中央の戦いは何が正しいのかよくわからないのですけど、とにかく白に二眼が無い状態。
ここで打たれた白1は妙手でした。一見黒2で駄目そうに見えても、白3、5で際どくコウ渡り。
白はこれを用意していたのですね・・・・。すごい読みです。
まとめ
序盤は穏やかな流れで進んでいましたが、中盤井山十段の一手を皮切りに、殴り合いの大乱闘スマッシュブラザーズとなりましたね。
どちらが盤外へ相手を飛ばせるかの勝負でしたが、最後は井山十段が力を発揮して村川八段を吹き飛ばしました。
井山十段の腕力はいつも恐ろしいですね^ ^
今回の勝利で井山十段はタイトル戦15連勝を記録したらしく、この連勝をどこまで伸ばせるかも注目です。
十段戦第2局は3月22日に埼玉県戸田市「戸田市文化会館」で行われます。
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