囲碁は好きですか?

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元丈VS知得、二人が作り上げる芸術

こんにちは。みやれーです。

予告通り元丈VS知得戦の、知得が勝った碁です。

といえど、今回の碁は互いに死力を尽くした名局で、一進一退の攻防の中、知得が先番の有利分だけ残したような、際どい勝負です。

二人の良さが存分に発揮された本局。最後までお楽しみ下さい。

黒番安井知得。白番本因坊元丈。


棋譜再生

左下は当時よく打たれた定石。
黒25は最大の大場です。


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黒は上辺に弱い石を抱えるなか、上図黒19、21と果敢の突入。ここで楽に生きられると、白は負けになります。


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上図白6は、黒に絶対に目を作らせない迫力の一手。
黒25で30の所へ打てば黒石は繋がります。ただ、次に白に25の所へ打たれて、繋がった全部の黒石にまだ目がありません。
どちらを選ぶか、おそらく知得も迷ったでしょうが、実戦の知得は左辺の黒石を捨てる決断をしました。
左辺の戦いはフリカワリで一段落。いい勝負です。


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上図白12からちょっとした小競り合いが始まりました。


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上図白12までいい加減なわかれ。
盤上は大ヨセに入りましたが、まだいい勝負です。そんななか、黒27が知得ならではの好手。これが一番得なヨセ方で、一路左ではダメなんです。
その効果は数手後に現れます。


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上図黒39、40とコウを仕掛けるのが黒の狙いでした。コウを謝らせることで単純にハネツグより一目以上得です。


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最終手まで載せました。(白32まで)

黒三目勝ち。

まず、左辺で始まった戦いで大きなフリカワリになりました。一見取られた黒石が多いように見えますが、上辺が破れたのも大きくバランスがとれています。

中央が広く難しい大ヨセの碁になりましたが、ギリギリ知得のヨセが勝りました。

最後の右下のコウも、本来ならば見過ごしそうな手段ですが、やはり知得は正確です。

最初から最後まで互角に戦い抜いた二人の名局だと思います。




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