木谷実VS藤沢秀行
こんにちは。みやれーです。
個人的に好きな碁を取り上げさせてもらいました。
黒の厚い打ち回しに注目してください。
黒7~13は木谷さんしか打ちません。黒17も木谷さんが好みの厚い打ち方です。
上図白10が疑問手。黒17とツケられて痺れました。黒23とくつろがれては黒が打ちやすいでしょう。したがって白10では上辺ではなく左辺を広げるべきでした。
上図黒11で攻めが効かない格好になりました。
黒21がとても悩ましい。狙いは白二子の切りですが、右辺27の所への下がりがとてつもなくデカイ。実戦は白おとなしく受けました
上図白2は勝負手。薄いのは承知で地に走りました。
しかし中央と下辺のからみ攻めが厳しい。
中央の白は生きる事に成功しましたが、黒11で下辺の白に目がありません。
決め手は黒23、25。これで下辺の白石は丸呑みされてしまいました。
最終手まで載せました。(黒43まで)
上図黒5は必要なく、左辺から上辺がきわどい死活になりましたが、ぎりぎり生きました。
黒中押し勝ち。
木谷九段の強さが光った一局で、盤石の勝利でした。
黒に隙がなく押し切られたので、白の敗着は序盤でしょう。
僕はこの碁のような、木谷九段の横綱相撲が好きです。
木谷九段の好きな碁はまだまだたくさんあるので、また取り上げると思います。