僕が見た中で一番最高だった投了の仕方
どうも!こんにちは。みやれーです。
日本の囲碁界には「投了の美学」という言葉もある通り、自ら敗北を認め首を差し出す行為を一種の美学と捉え、そのタイミングが潔ければ潔いほど、美しいとされています。
今回はタイトルにもあります通り、僕が見た中で一番最高に美しい投了の仕方を紹介…
ではなく
僕が見た中で一番最高に笑った投了の仕方をお話しします。
美しさなんてクソ喰らえ。笑わせたら勝ちのおふざけ全開投了劇です。
先輩と後輩
僕がある大会に出場した時のこと。会場に行くと、年上の知り合いの方が同じ大会に出場していました。
その方は同じ大学の仲間と出場されていたようですが、大会中も打碁を一緒に検討したりと、とても仲良くさせてもらっていた方です。
大会は進み、僕は準々決勝で敗退。その方は準決勝で敗退されました。
しかしその大会はベスト10まで表彰されるということで、お互い順位戦に回って対局を進めます。僕は結局5位だったのですが、その方は3位決定戦にて、同じ大学の先輩と当たっていました。
そこはお互い仲の良い先輩後輩らしく、和気藹々と、
「決勝で当たりたかったな〜」
と雑談を挟みながらの対局。しかし実力がある二人ですので、盤上は徐々に激しさを増していきます。
僕は途中から観戦していましたが、周りを見るとギャラリーがたくさん。それもそのはず。碁は取るか取られるかのせめぎ合い。優に100目は超えるかという大きなコウを争っていました。
先程まで雑談を交わしていた二人とは思えないほどに火花散る盤上。持ち時間も切迫し着手が早くなる。息を吐くのも躊躇われる緊張感の中、勝負の行方を固唾を飲んで見守ります…。
どうやら勝者が見えてきたようです。
このコウを勝てば碁も勝ちというわかりやすい状況。つまりコウダテの数が勝敗を左右しますが、僕の知り合いの方、つまり後輩の方が、コウダテが一つだけ多かったようです。
たった一つの差ですが、これはもうひっくり返すことの出来ない大きな差です。もう勝負は決まったと思ったその時、事件は起きます。
普通に投了して検討に入るはずのこの場面。なんと負けを悟ったその先輩は、コウダテをせずに、争っている最中のコウを取り返しました。
「ええっ!!!」
後輩が大きな声を上げて先輩の顔を見ます。当然でしょう。コウダテをせずコウを取り返すのはルール違反です。
すると先輩は、とぼけた口調でこう言いました。
「いやーコウダテするの忘れたかー。コウダテすれば俺の勝ちやったな」
いやそのコウダテが無いねん!!
みんな大爆笑。緊張の糸が解けて、急に賑やかになりました。
結果的には投了してないんですけど、反則負けということで実質的な投了となります。
その先輩さんの心中を察するに、衆人環視の中後輩に負けを認めるのが辛かったのかもしれませんが、対局者の仲が良いからこそ出来る、面白い幕切れだったのではないかなと思います。
囲碁は勝ち負けがはっきりついてしまうゲームである以上、時に険悪なムードになってしまうこともあるのですが、やはりゲームは楽しんだ方が儲け。真剣勝負だけではなくて、仲間とふざけて楽しんで打つ碁も素敵ですね。
僕もそんな感じで、みんなで楽しむ配信を目指して、YouTubeで週一配信を行っております。大体週末の夜にやってるので、良かったら見に来てください(露骨な宣伝)
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第74期本因坊戦第五局封じ手予想!井山裕太VS河野臨
どうも!こんにちは。みやれーです。
6月18日、19日の二日間、長野県松本市「松本ホテル花月」にて第74期本因坊戦挑戦手合七番勝負第五局が行われます。
今回記事では1日目の手順を振り返りつつ、最後に封じ手予想をしたいと思います。
前回記事
- 一日目
- 実戦図1
- 実戦図2
- 参考図1
- 参考図2
- 実戦図3
- 参考図1
- 参考図2
- 実戦図4
- 実戦図5
- 実戦図6
- 参考図
- 封じ手予想
- 他候補
- まとめ
一日目
前局で本因坊文裕(井山裕太)が勝利し、本因坊戦は2勝2敗の降り出しへ。本局から改めて三番勝負が始まります。
今シリーズ開幕時は河野臨九段が2連勝と見事なスタートダッシュを決めましたが、流石は七連覇中の現本因坊。際どく2勝を返し、タイトルの行方はにわかに分からなくなりました。
勝てば優勝へ王手というこの一戦。先に本因坊へ手を掛けるのは一体どちらとなるでしょうか。
第74期本因坊戦第四局封じ手予想!井山裕太VS河野臨
どうも!こんにちは。みやれーです。
6月13日、14日の二日間、静岡県沼津市「旧沼津御用邸」にて第74期本因坊戦挑戦手合七番勝負第四局が行われます。
今回記事では1日目の手順を振り返りつつ、最後に封じ手予想をしたいと思います。
前回記事
- 1日目
- 実戦図1
- 実戦図2
- 参考図
- 実戦図3
- 参考図
- 実戦図4
- 実戦図5
- 実戦図6
- 参考図
- 実戦図7
- 封じ手予想
- 別案
- まとめ
1日目
現在は河野臨九段から見て2勝1敗ですが、前局では本因坊文裕(井山裕太)が劇的な逆転で半目勝利を収めました。勝ち碁を落とすのはとても心を痛めるもので、もしかすると本因坊文裕の方が精神的に余裕があるのかもしれません。しかし楽観も禁物。お互いどう前局と折り合いをつけて本局に挑めるかがポイントとなるかもしれません。
みやれーがリアル対局で体験した理不尽な出来事
どうも!こんにちは。みやれーです。
あなたはネット対局とリアル対局では、どちらが好きですか?
僕は圧倒的に後者です。
ネット対局が嫌いという話ではありません。実際僕のYouTubeチャンネルではネット対局実況の動画が多いです。ネット対局はいつどこにいても、世界中の囲碁プレイヤーと対局出来るのがとても面白く、勉強の場としてとても重宝しています。
しかしネット対局が超えられない壁は、『人と対戦している感』が足りないところだと思います。
相手と対面するリアル対局では、勝負をしているのと同じくらい、コミュニケーションを取っているのだなと感じます。着手は至って冷静でも、手つきから形勢に対する自信が読み取れたり、厳しい一手でも慌ててたり、手が泳いでいたりしていたら、読み切りの一手ではないのだなとわかります。
また盤上とは関係なくとも、対局態度が素晴らしい人に出会うと、こちらも背筋が伸びる思いですし、ボヤキが多い人も個性的で面白いです。僕は昔から爽健美茶派なので、相手が綾鷹を持ち込んでくると少し好戦的になります。
対局後は二人で検討するという文化も素晴らしいですね。ここで実際に言葉を交わす訳ですが、真面目に意見を言ったり、時に冗談を混ぜたり。囲碁を肴に会話するのはとても面白いです。
しかし時には、リアル対局だからこそ起きる理不尽な衝突もあります。これは囲碁に問題があるのではなく、人間同士のコミュニケーションなので仕方がないことです。
前置きが長くなりましたが、今回は僕が体験したリアル対局ならではの理不尽な出来事についてお話ししたいと思います。
まさかの逆ギレ
僕が中学一〜二年生くらいの時の話。ある団体戦に出場していた僕は、チームの副将として参加していました。同年代の友達三人でのチームだったので、和気藹々と大会を楽しんでいたのは覚えています。
その日の午後。相手はおじさん三人のチームでした。
いつも通り対局を進めていたのですが、いつもと少し違ったのは、相手のおじさんが対局時計をよく押し忘れることでした。
真剣な対局では大体『対局時計』というものが付きます。これは二人分のタイマーのようなもので、例えば「一人が対局で考えて良い時間は40分ですよ」と決まっていたら、対局時計を両者40分にセットして、対局を始めます。自分が着手したら時計を止め、相手の時間が減っていく。相手が着手したら相手が時計を止め、僕の時計が動き出して時間を刻む。
現在は販売されていないアナログの対局時計。昔はこれがポピュラーでした。
僕ら子供の場合、慣れればポンポン時計を押していけますが、おじさん方の中には対局に集中していて(あるいはうっかりして)時計を押し忘れる方が多くいらっしゃいます。しかし押し忘れることは問題ではなく、むしろ時間が切れると負けになるルール上、損をしているのはおじさんの方です。
しかしマナーとして、押し忘れに気付いた相手が『時計を押すことを促す』というものがあります。真剣勝負である以上第三者が口を挟むことは出来ないので、対局相手が指摘するのがスポーツマンシップとして美しいという考え方ですね。
当時の僕もそれは知っていたので、時計に手をやることで、おじさんが押し忘れに気付くよう促します。おじさんも普通に「あっ!」と気付いた様子で時計を押してくれました。
しかし困ったことに、おじさんは五、六手進むごとにまた時計を押し忘れるのですね。3回押し忘れた辺りで「またかよ。しつこいなあ」と心で呟きつつも、表には出さず時計を押すことを促しました。
当時は経験値が少なかったので毎回促していましたが、今では何度も押し忘れる人だと放置することが多いです。普通に着手して時計を「空押し」し、相手がそれで気付いてくれるのを待ちます。別に指摘しなかったからといってマナー違反やルール違反を問われるいわれはないので、それで問題ありません。
そして五、六手進むとまたおじさんは時計を押し忘れます。もう仕方ないと思って4回目の促しをした所、おじさんの口から驚きの言葉が発せられました。
「君しつこいわ」
は?????????
しつこい…?しつこいと言ったかコイツ。何回も押し忘れているのはどっちだ。五、六手毎に忘れやがって。鳥頭か。冗談はハゲ頭だけにしとけよ。こっちだって一々めんどくさいけど我慢してるのに、なんでそっちが我慢出来ないんや。綾鷹なんて飲んでんじゃねえ!
ちょっと口悪いですが、これくらい心の中で叫びました。もちろん口には出してませんよ…?
流石に反論は出来ませんでしたが、善意が悪意で返されるのは初めてのことで驚きました。僕のやってたことが間違いならば僕に非がありますが、間違ってないですよね???
囲碁は勝負事ですが、それ以前に人と人とのコミュニケーションです。僕も偉そうに言える口ではありませんが、お互いが気持ちよく対局出来ることをお互いに望んで囲碁が出来れば良いですね。僕も心掛けていこうと思います。
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囲碁YouTuberの悩み
どうも!こんにちは。みやれーです。
最近YouTubeの動画投稿について悩んでいることがあります。
僕のチャンネルは野狐実況の動画が大部分を占めています。その動画というのが、ある布石(または定石)にスポットを当てて、その布石の使用例を紹介する感じで動画作りをしていまして、これは元々僕の大好きなゲーム実況者さん(囲碁は関係ない人)が取っているスタイルで、囲碁でも面白い動画され作れれば、コケるはずがないスタイルだなと思って始めたものでした。
しかし前述の悩みというのが、このスタイルを変えようかという悩みなのです。
このスタイルでクオリティさえ高ければ、絶対に面白い動画が作れるとは思っています。ただどうしても、動画撮影の時間が極端に長くなってしまうのです。
前述の実況者さんはアプリゲームを実況していらして、1プレイにかかる時間が短く、大体一つの動画の撮影には2、3時間かけてると話していました。(これでも充分長いけど)
僕の場合野狐で19路盤の撮影なので、一手20秒の早碁でも、1プレイに1時間かかることはザラにあり、3回撮り直せばもう3時間です。
ある程度妥協すれば、早めに撮影に切り上げることも可能です。しかし一つの布石にスポットを当てるこのスタイルだと、その布石が輝く瞬間を撮りたいという思いも強いですから、中々OKサインが出ないんですよね。
撮影開始からOKまでの手順をまとめると
布石の紹介等OP挨拶(ここはすぐ終わる)
↓
対局相手を探す
↓
ニギリで目当ての方を当てる
↓
目当ての布石(定石)を打たせてもらう
↓
その布石を活躍させる
↓
検討等EDと締め
となります。
OP、EDは喋るだけなので問題ないですが、例えば小林流を打ちたい時。まず黒番を二分の一の確率で引いて、黒5手目のカカリに白6と受けてもらう必要があります。
この難関をクリアしたあとに撮れ高を目指すということで、意外と四苦八苦しています。しかも一回撮り直す毎に約1時間必要な訳ですから…。
それでも自分なりに頑張って撮影に挑んでいたのですが、つい先日、二日間ほど昼間からフリーになれる日があり
「よし!撮影だ!」
と鼻息荒くパソコンに向かっていましたが、運が悪かったのか、結局二日かけてもお目当ての動画を取ることは出来ず、二日間も棒に振ってしまったことがあったのです。
まだ実はリクエスト頂いている布石なんかもあって、投稿に時間がかかってしまうのは申し訳ないなという気持ちでいっぱいです。
なので、今絶賛悩んでいます。このままでいけるのかなーって。
最近は投稿頻度を上げるため、最新の定石布石や新手を紹介する5分くらいの動画も上げたりしていますが、これもその悩みから産まれた動画ですね。
ありがたいことにその動画の評判が良いこともあって、完全に無くすことはないにしても、野狐実況をメインに動画投稿することはやめるかもしれません。
もしくは、どの布石を使うとか決めず気ままに対局し続けて、撮れ高あるものが撮れたら編集に回すようなスタイルならば、問題ないでしょうか。
どちらにせよ、今頂いているリクエストの動画を撮り終えてからの話なのですが、僕の動画スタイルを少し変えようかなという報告(相談?)でした。
自分のスタイルが確率されるまでは、こうやって右往左往していくのでしょうね(^_^;)
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