新碁聖は許家元!井山七冠の牙城崩れる!!
どうも!こんにちは。みやれーです。
8月3日、大阪府大阪市「日本棋院関西総本部」にて、第43期碁聖戦挑戦手合い五番勝負第三局か行われました。
前回記事
最年少碁聖
許七段の2連勝で迎えていた第三局。本局を勝てば碁聖位奪取とあって、とても注目された一戦でした。そのため、対局結果はネットニュース、テレビニュースで大きく取り上げられていました。
結果を先に言うと、本局は挑戦者許家元七段が勝利し、3連勝での碁聖位奪取。遂に井山七冠の一角が崩れることとなりました。
これにより、許家元新碁聖は史上最年少碁聖(20歳7ヶ月)となり、更にプロ入り後史上最短での七大タイトル獲得(5年4ヶ月)の記録を樹立。
逆に、井山裕太さんの七冠独占日数は290日でストップしたそうです。
井山裕太VS許家元
2018年8月3日。囲碁界の歴史に大きな1ページが書き足される日となりました。結果もそうですが、碁の内容も期待に違わぬ大熱戦。今回はそんな熱戦の中から、僕が気になった部分の感想を述べさせてもらいたいと思います。
黒番 井山裕太。白番 許家元。
実戦途中図1
事の発端は黒1のノゾいた手から始まりました。これは当然白2とアテて分断して来られることを想定していて、黒3とノビて上辺を制圧しつつ、黒5とハネて白石に喰らい付こうという、目一杯に頑張った構想の一手でした。良くも悪くも井山碁聖らしい発想です。
実戦途中図2
しかし白1〜5と切り返したのが素晴らしいカウンターでした。井山碁聖はこの手段を軽視していたのでしょうか。黒から上手く手が出ません。
参考図1
まず黒1と出る手が目につきますが、白2にはシチョウを回避するため、黒3とノビるくらい。すると白4、6を先手で利いて、白8へ手を戻されます。
これは本来、黒が制圧したかったはずの上辺が白に止められ、更に中央にも白石が増える分かれに。黒は辛い格好です。
実戦途中図3
実戦選んだのは黒1の抜き。白2とアタリされるのが屈辱ですが、中央に白石を増やさないために我慢しました。しかし、やはり上辺は白に進出され、右上の団子形も辛い。黒に威張れた所はありません。白成功の分かれでした。
新碁聖許、井山六冠へ後退
上記の通り、結果は挑戦者の許家元七段が3連勝にて、碁聖位を奪取。最年少の新碁聖誕生となりました。
一局を通して、本局は井山碁聖の力強い仕掛けを許七段が交わしきった印象を受けました。もちろん井山碁聖にも勝つチャンスはありましたが、許七段が深く正確な読みを存分に発揮させ、しっかりと井山碁聖を上回っていったのでしょう。とてつもない新人が現れました。許七段恐るべしです。
井山碁聖失冠により、七冠から六冠に後退。冷静に考えれば、七冠全制覇していたこの現状が特別だったのですが、「六冠」の響きにはどこか、寂しさを感じてしまいますね。このぽっかり空いた隙間にはぜひ、世界戦優勝の一報を埋めて欲しいものです。
20歳で新碁聖となった許家元碁聖と、井山裕太六冠。両者の戦いはここで一旦幕を閉じますが、二人の未来にすごく期待が高まりますね!
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