勝つためではなく、楽しむための一手
どうも!こんにちは。みやれーです。
最近ネット対局場の「野狐」で早碁ばかり打っています。早碁とは、持ち時間1分の秒読み15秒とかですね。この時間設定だと一局が早く終わるので、勢いそのまま気の向くまま、ひたすらに対局を重ねていたのですが、上手い具合に幸運が重なって、久しぶりの野狐九段に昇段することが出来ました!
感覚に全てを委ねるのも面白い
囲碁で着手を決めるとき、僕たちが判断している材料は主に二つあります。
・読み
・感覚
この二つです。
この読みと感覚については、僕の敬愛する張栩先生の名著「勝利は10%から積み上げる」にて明解に説明されていたので、一部引用します。
読みは勝ちへ続く真っ暗な道を照らす懐中電灯、感覚は懐中電灯なしでも自在に暗闇の中を動ける力
言わずもがな、両方とも大切な力であることは間違いないのですが、今回僕の成績が良かった要因はおそらく、自分の感覚を頼りきったことにあると思います。もちろん調子が良かったのと、幸運も大きな要因ですけどね。
決して、読みは不必要と言っているわけではなく、なんとなく試してみようと思った手や、面白いと思った手を一切の迷いなく打てたのがとても良かったという話です。
少し図を出してみます。
みやれーの白番
現在、相手が黒1とノビて白模様を制限しつつ、中央を厚くした局面。白地は多いものの黒模様がとても広いですね。普通は何かしら中央を消す手を選ぶのかと思いますが、この時の僕は、とにかく楽しそうな作戦に出ることにしました。
続き
僕が選んだのは、白1から左上の地を囲い、黒2〜6で中央を囲ってきた瞬間に白7と突入する作戦でした。どうです?白が苦しそうでしょ?(笑)
わざわざ黒模様を強化させてから突入するのですから、あまり良さそうな手には見えません。しかしそれは承知の上で、この大模様の中で生きるか死ぬかの勝負をするのは面白そうだな。と思い、仕掛けてみました。勝算はありません。
実際、正しく打たれたら白が負けるのでしょうが、勝ち負けよりも、こういう「楽しい!」と思う気持ちが、良い調子を運んできてくれるのではないでしょうか?
実戦図4
下辺の白石は取られそうですが、白11と出ることが出来て、白に望みが出てきました。
勝敗よりも碁の内容に満足
最初黒模様に突入した段階では、実戦の展開を読むどころか想像すらしていなかったのですが、何故か上手く事が運びました。この碁は結果勝てたので最高でしたが、きっと負けていても満足していたと思います。それくらい楽しい一局でした。
僕の場合、囲碁を打っていて一番充実しているな、と感じる瞬間は自分を目一杯表現出来ている時です。これがやりたいんだ!と思ったものを実際にやれてる時ほど、楽しい時間はありません。それで勝てたら最高。
一期一会とは茶道の言葉ですが、囲碁でも通じる言葉だと思います。この局面にもう一度出会えることはまず無いのですから、今、この瞬間に「やりたい!」と思う一手があるのなら、仮にその一手で負けたとしても、自分自身を楽しませる最高の一手として、今、打つべきなのかもしれません。
勝つためではなく、楽しむための一手。
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