世界女子囲碁団体選手権!上野愛咲美VS李赫
どうも!こんにちは。みやれーです。
5月12日は第7回天台山森然楊帆杯世界女子囲碁団体選手権の最終日です。日本チームは2敗でこの日を迎えましたが、相手は2連勝中の中国チームです。
前回記事
上野愛咲美VS李赫
三将戦、日本チームの上野愛咲美二段と、中国チーム李赫五段の対戦です。
この両者は以前、呉清源杯の準々決勝にて対戦しており、上野二段からすれば今回はリベンジ戦になります。
以前の対局はこちら
黒番 上野愛咲美。白番 李赫。
実戦途中図1
黒1と狭い方からカカリました。広さだけを考えるなら下辺からカカる方が良いのですが、左辺の白二子を切って攻めを見ている意味があります。
おそらく、白6で下辺に打てば力の強い上野二段ですから、左辺の白を厳しく攻めに行ったでしょう。しかし相手も白6と用心してきたので、攻めよりも下辺を広げる黒7へ方向転換します。
実戦途中図2
白1は強手。やや強引ですが戦いを挑んできました。
白は中央の戦いで得出来るとの判断から白1を打ったのでしょうか、黒4、6と石を伸ばせるため、右下が中々大きな黒地になりそうです。黒に不満はありません。
実戦途中図3
白1のコスミに対する黒のサバキがこの碁を大きく動かします。
黒4には白5と打って黒の切断を狙っていますが、黒6が深い読みに裏打ちされた丁寧なシノギ。黒8とも関連しているのですが、その効果は黒12に石が来るとよくわかります。
参考図1
本来黒1には白2とツナギたい所。しかしここで黒3と逃げ出す手が成立します。白4には黒5と一回切ってから黒7のワリコミ。そして黒9。ウッテガエシなので黒7の石を取れず、白10と打っても黒11で白石が切れて散々な結果になってしまいます。
もちろん対局者もこの図は読めているので、こうはなりませんけどね。
実戦途中図4
黒5からコウが始まったので、図では手順が見にくくなっていますが、手順よりも出来上がりの図を見て欲しい。白20で3のコウをツナギましたが、いつの間にやら黒石が黒11、17、19と外側に来ていて、さっきまで切られるかもと心配していた黒石が、むしろ厚くなったと言えるくらいの形に進化しました。