呉清源杯準々決勝!上野愛咲美VS李赫
どうも!こんにちは。みやれーです。
一日休日は挟んで4月30日、呉清源杯世界女流囲碁選手権の準々決勝が行われました。
前回記事
上野愛咲美VS李赫
2連勝と勢いに乗って三回戦に臨む上野愛咲美二段と、中国代表の女流トップ棋士李赫五段の対戦。
李赫五段といえばつい先日、黄竜士精錬科技杯で日本選手三名を破りながらの5連勝を記録するなどしています。上野二段とはどんな勝負になるでしょうか。
黒番 上野愛咲美。白番 李赫。
実戦途中図1
白1と五線に浮かべたのは、模様を浅く消す時の常套手段。白3も同じ意味ですが、ここで打たれた黒4が上野二段気合いの一手。下辺を重視しながら、あわよくば白1の石を丸飲みしようという意図でしょう。そのかわり右辺は白がくつろぎます。
実戦途中図2
黒1に白2とハネた時、黒3とハサミツケたのが強烈な一手。ここに目が行くとは、流石力強い上野二段です。
黒3は4と5の地点を見合いにした意味で、実戦白4に打ったので黒5と切ります。
黒7となると、確かに白が薄そうですね。黒のパンチが入ったように見えます。
実戦途中図3
黒1と初志貫徹して丸飲みの構え。見ていて気持ちが良いですね^ ^
しかし白2、4と打たれると右下の黒の眼がはっきりしないので、難しい読み合いになります。黒1は上野二段の決断の一手だったことでしょう。
実戦途中図5
戦いの結果、黒は下辺の白を制し、白は右辺で生きを得るフリカワリとなりました。
参考図
ちなみに下辺の攻め合いは、ややこしいですがギリギリ黒が勝ちのようです。すこぶる気持ちが悪いですけど。
実戦の形勢は、中央付近の黒が厚くて良さそうにも見えますが、やはり下辺が気持ち悪く、下辺の嫌味次第だと思います。
実戦途中図6
白3とツケたのは好手でした。これで黒を切りながら白7とツイだ時、黒8と下辺に手を入れなければならないのが辛く、白9と中央に先着して白が威張ってきました。
参考図
本当は黒2と中央に打ちたいのですが、白3が成立します。以下白7とアタリした時、黒はダメヅマリのため7の下へツゲません。右側の黒三子が取られてしまいます。
実戦は下辺の白石は取れていましたが、外側に嫌味があったのがキツかったですね。形勢は白が良くなってしまったかもしれません。