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呉清源杯二回戦!上野愛咲美VSゼイ廼偉

どうも!こんにちは。みやれーです。


4月28日。日本ではゴールデンウィークを迎えた方もいる中、中国では呉清源杯世界女流囲碁選手権が二回戦を迎えます。


前回記事

上野愛咲美VSゼイ廼偉

昨日一回戦を快勝し二回戦に進んだ上野愛咲美二段。相手はなんと中国代表のレジェンド棋士ゼイ廼偉九段です。

ゼイ九段といえば囲碁界で知らない人はいないほどの名棋士。女流ながら韓国の一般棋戦にて、当時世界チャンピオンだった曺薰鉉九段からタイトルを奪取したり、女流棋士として世界初の九段昇段を果たした棋士でもあります。

そんな生きる伝説とも言えるゼイ廼偉九段に、日本の若手、上野愛咲美二段が挑戦する一戦。楽しみで仕方ありません!


黒番 上野愛咲美。白番 ゼイ廼偉。

実戦途中図1


棋譜再生

黒1の小目にすぐ白2とカカるのはゼイ九段の好きな手法。元々は師匠の呉清源九段が推奨している手で、黒がどういう作戦で来るのか様子を見ている意味があります。

実戦途中図2


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上図黒7は好感触。弱い黒石が左下、左上と二ヶ所にあるので、その二つを握手させるイメージ。弱い石を無くすためには、繋がってしまうのが一番確実です。

実戦途中図3


棋譜再生

左下で小競り合いがあった後、上図黒1が強烈なハサミツケでした。白2〜6と打たれて、右下黒の痛み具合は眼を覆いたくなるほどですが、黒7で左右の白を切って攻めようという魂胆です。

しかし、この黒の打ち方は厳しいですが相当な読みが必要で、この決断をした上野二段の度胸には恐れ入ります。

実戦途中図4


棋譜再生

実戦白は先に右下を補強した後、白1から動き出しました。そして白7の切り。白は弱い立場ではありますが、相手の弱みを突きつつ逃げるのが上手いシノギのコツです。

実戦途中図5


棋譜再生

白1も弱みの一つ。黒は封鎖されぬよう黒4と逃げるしかありません。白7と切って、シノギの目処が立ってきました。

実戦途中図6


棋譜再生

白1と切られて見ると、いつの間にか中央の黒石が包囲されていることに気付きます。実戦も白7で黒四子が捕まりました。

中央だけ見れば黒の大損。大失敗に見えますが、実は違いました。上野二段は黒8を見ていたのです。白が下辺をシノいでいる間に、黒6等の石が来たため右下の白の逃げ場がなくなってしまい、黒8がトドメの一撃になりました。

もちろん右下白を全て取れれば、中央の損ならお釣りが出るほどの大収穫です。上野二段が優れた大局観を見せました。

終局図


棋譜再生

実戦と黒1まで確実に仕留められ、白のゼイ廼偉九段の投了となりました。

黒中押し勝ち。

まとめ

上野愛咲美二段の勝利! ゼイ廼偉九段を相手に堂々たる勝ちぶりでした!


振り返れば、黒が下辺で放った強烈な一撃から、一気に碁を勝ちへ持っていきました。凄まじい力強さです。ゼイ廼偉九段も油断があった訳ではないでしょうか、用心が足りませんでしたね(^_^;)


これで上野二段は二連勝。ベスト8進出を決めました。一日明けて4月30日の準々決勝では、中国代表、李赫五段と戦います。




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