黄竜士精錬科技杯第3戦!李赫VS金美里
どうも!こんにちは。みやれーです。
4月10日は第8回中国姜堰黄竜士精錬科技杯世界女子囲碁団体戦の第3戦、第4戦が続けて行われました。この記事では第3戦の感想を書いていきます。
前回記事
第2戦を勝ち、連勝を目指す中国代表李赫五段と、チーム1勝目を目指す韓国代表金美里三段が対局します。
李赫VS金美里
黒番 李赫。白番 金美里。
実戦途中図1
序盤早々ですが、白2とツケてきました。
初見の人なら思わず飛び跳ねてしまいそうなくらい仰天のツケですが、既に実戦例がある手です。白は2〜5までをキカシと見ているのですが、その判断が難しいところです。
実戦途中図2
右上の定石が進行中。黒1は最近の流行り。
しかし白2は部分的に悪手と言われています。「車の後押し」といって、白が2とハッても黒3とノビられて、交互に打つ以上永遠に黒が一歩先へ進める形なので、白が損なのです。
しかし白は、この図の場合上辺が狭いため、黒がノビる価値が小さくないかい?という主張のようです。黒も手を抜いて5とハネたということは、二人の意見は一致しているようですね。
実戦途中図4
乱戦になると、何処が主戦場なのかの判断が難しい。石を取った方が良いのか、模様を荒らした方が良いのか。何処が捨てても良くて、何処が捨てては駄目なのか。複雑な判断をしなくてはなりません。
実戦白は2と、直接動き出してきました。続く白6が器用な手で、7と8の地点をどっちか打つよと言っています。実戦は黒7と打ったので、白8、10で下辺は大きく荒れました。
しかし黒11と動かれると、白のあちこちが薄くて気味が悪い。乱戦だった碁が、黒の攻め、白のシノギの勝負になってきました。
実戦途中図5
一番気になる白の薄みが上図黒1の切りですね。白2と生きを図るしかありませんが、黒5と打って上辺の白三子は捕獲されそうです。
一応白6と打って左下の白地が大きいので、見た目の地合いは白がやや良さそう。しかし問題は、中央から右辺へと連なる白の大石に眼が無いことです。まだ黒の攻めが続きます。