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グランドチャンピオン戦決勝!井山裕太VS河野臨

どうも!こんにちは。みやれーです。


いよいよ大詰めを迎えたグランドチャンピオン戦。2017年にタイトルを取った全棋士を集め、その年1番の棋士を決めようというこの大会。ある意味一番厳しいトーナメント戦を勝ち抜いて決勝へと進んだのは井山裕太七冠河野臨九段です。



井山裕太VS河野臨

本局の中で僕が気になった場面をいくつか紹介します。

黒番 井山裕太。白番 河野臨

実戦途中図1


棋譜再生

本局は両者小目を風車型に配置し、さらに四隅とも小ゲイマガカリという面白い布石でスタートしました。

実戦途中図2


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詳しい解説は抜きにして、見てください。上下で全く同じ形が出来ましたね。

黒1のコスミツケから黒5とカケる形は近年よく見られるようになった手法ですが、一局の内に二度も見たのは初めてです(笑)

決勝は公開対局だからでしょうか。対局者の遊び心が見て取れます。

実戦途中図3


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上図黒1は左上の黒石にゆとりを持たせた手。続く白2は、それでもまだ黒の眼を狙いたいという意思表示でしたが、黒3、5と軽く補強して黒7へ回ったのが足早な一手。黒11まで右辺の黒模様を増幅させました。

左上の黒がいじめられない限り、右辺の模様が立派な分黒が打ちやすいと思います。

実戦途中図4


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ここまで穏やかに進んだいましたが、黒1から接近戦が始まりました。しかし黒1とは。白6と切られる手が見え見えなので、常人では気付きにくい厳しい発想です。

参考図1


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上図黒1とコスめば平々凡々です。2と飛び込む手と、3と引っ張る手を見合いにする感じで。ただ井山七冠的には物足りなかったのですかね。

参考図2


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実戦白8で、上図白1と上を封鎖して丸取り出来れば最高です。しかし迂闊な事は言えませんが、黒2が先手で黒4と形を整えられると、中々取れないと見たのかもしれません。僕の拙い読みでは、この黒を取る手段は見つかりませんでした。

実戦途中図5


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上図黒1と打って、白四子は取られました。

白としては、取られた代わりに中央へ幾つか石を運ぶ事が出来たので、これを利用して左上の黒を攻めに行きたいはずです。しかし実戦で打たれた白2は緩着ではないでしょうか。黒3から先手で稼がれた上に黒11と補強されては、白が何を得たのかよくわかりません。

参考図


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まず上図白2のノゾキは打つべきでしょう。取られてる白四子が攻め取りになる関係で、実戦とは黒地が大分違います。

そして中央も白4くらいには打ってみたい気がします。これで白が良いとは言えませんが、実戦ではあまりに妙味がないので、賛成しづらいです。

実戦途中図6


棋譜再生

黒1でしっかり所帯を持って、黒勝ちが確定しました。

終局図


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本局はやや一方的な内容となってしまいました。河野九段は直前の準決勝の疲れが響いたのかもしれませんね。

黒中押し勝ち。

まとめ

井山裕太七冠の勝利!グランドチャンピオン戦優勝を決めました!!


2017年。二度目の七冠制覇を達成したり世界戦で決勝に進んだりと大活躍の年でしたが、千秋楽となるグランドチャンピオン戦でも優勝を攫いました。

完全に独走態勢に入りつつある井山七冠。一体誰がこの井山時代に待ったをかけるのでしょうね?




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