春蘭杯開幕!本木克弥VS李世ドル
どうも!こんにちは。みやれーです。
3月21日から中国主催の国際棋戦。春蘭杯が開幕しました。
参加棋士等詳しい情報は下記URLへ。日本棋院のページへ飛びます。
第12回春蘭杯世界囲碁選手権が開幕(3/21) | 棋戦情報 | 囲碁の日本棋院
日本代表
日本から参加された棋士は
- 一力遼八段
- 余正麒八段
- 本木克弥八段
- 芝野虎丸七段
- 許家元七段
の5名ですが、この記事では今日行われた一回戦の中から本木克弥八段VS李世ドル九段戦を一部局面を抜粋しながら紹介したいと思います。
本木克弥八段VS李世ドル九段
囲碁をする人なら誰もが知っていると言っても過言ではない超スーパースター李世ドル九段に、豪腕で知られる日本期待の若手本木克弥八段が挑みます。
黒番 本木克弥。白番 李世ドル。
実戦途中図1
現在左辺の黒石に根拠がなく弱い石なので、黒1のトビは自然な進行。ですが白2のツケは、李世ドル九段の鬼才を発揮した厳しい着想でした。何が何でも左辺の眼を取って攻めてやろうという意味ですね。
黒もどう対応するか悩みそうな局面でしたが、一度黒5と力を溜めてから、黒7へと手を伸ばしたのは良さそうな雰囲気です。下辺の黒模様が広がってきてますし、何より左辺と下辺の黒が握手出来るのがとても嬉しい。弱い石も繋がってしまえば強い石ですから。
実戦途中図2
その後白は、黒を繋がらせないように白1と切り、戦いが起こります。途中白11とシチョウを逃げ出す(!)荒技も見せながら、白13、15で黒を取り込み、左辺に約40目の白地を完成させました。
しかし黒は中央で二子ポン抜いてますし、下辺に地もあるので悪くない。むしろ形勢黒良しでしょうか。
実戦途中図3
形勢黒良しと言っても、黒勝ちではないのを忘れてはいけません。ましてや相手は逆転の貴公子李世ドル九段です。
現在白が中央へ決死の踏み込みを見せたため、中央と右辺両方を攻められて苦しいながらも、難しい局面へと導いています。
ただ本木八段も豪腕が売りの棋士で、攻める碁大の得意。本局も黒15と厳しく眼を取って黒好調です。
実戦途中図4
前図の続き。黒1で右辺に二眼を作れなくなった白は、もう白6から脱出を図るしかありません。しかし白が辛かったのは、この脱出手段が中央白一団の首を絞めてしまう事でした。
白14で黒三子を切り取ったため、右辺の白は生還出来ました。しかし黒21で中央の白が丸取りです。流石にこれでは黒地がデカ過ぎて、勝負は決まったも同然でしょう。
まとめ
本木八段勝ちました!!!今日は宴だぁ!
世界のトップ棋士である李世ドル九段に本木八段が勝ちましたよ!日本の碁は決して世界に通用しないわけではないのです!!
囲碁というのは「この相手には勝てないなぁ」と思っている間は絶対に勝つことが出来なくて、ほんの少しでも「あれ?もしかして勝てるかも」と思うことで、始めて勝つチャンスが生まれます。現在の日本囲碁界は「まだまだ世界には届かない」と思っている人が多いから不調になるのであって、今回みたいに本木八段が活躍してくれることで「あれ?勝てるかも」と思える人が一人でも増えてくれると嬉しいですね。その時こそが本当の意味での、日本が世界へ反撃する瞬間だと思います。
今日の一回戦は本木八段一人が勝利を上げました。明後日3月23日に行われる二回戦では中国の辜梓豪九段と対戦します。
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