ワールド碁女流最強戦!向井千瑛VS崔精
どうも!こんにちは。みやれーです。
この記事は前回の続きです。
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向井千瑛五段VS崔精九段
その豪腕を駆使し、女流タイトル戦で死闘を繰り広げていた向井千瑛五段。最近は落ち着いた碁でも打てる強さを得て復調してきました。対するは世界的にも数えるほどしかいない、女流棋士で九段の地位を持つ崔精九段です。
黒番 崔精。白番 向井千瑛。
実戦途中図1
序盤で打たれた上図黒1は積極的な一手。それに対し白は2と手を抜いたため、お互い気合いから連打し合う面白い展開となりました。
しかし、黒9は手拍子ではないでしょうか?あまり大きそうには見えません。せいぜい十数目程度。周りの白石も厚い所です。
黒9では、着点は難しいですが、広い右上方面へ先着する方が優ったかと思われます。
実戦途中図2
やや黒が辛そうですが難しい局面。ここで打たれた白4は一番厳しい打ち方ですが、今行く必要があったかどうか。平凡ながら黒5〜13と形を整えられ、黒17、19と割いて出る好形を得ては、少し黒が盛り返したのではないでしょうか。
実戦途中図3
白1と中央ケイマしましたが、黒の頭が出ているので薄みが目立ちます。
結果白17まで進みましたが、中央白の二間の連続が薄く、切られないにしても借金にはなりそうです。この時点では黒が優勢でしょう。
実戦途中図6
左辺の白は生還したので、今度は右辺です。黒1と打って「次襲いかかるぞ」と脅しています。しかしここで白が上手いカウンターを見せました。
白2がそれ。隅へと入り込んで、あっという間にコウを作りました。このコウは黒全体の生き死ににも関わっているので、黒も容易ではありません。
実戦途中図7
実戦はコウ争いが続き、黒1を見て白はコウを解消しました。これで右下黒は丸取りです。
黒の主張は、左辺から連なる白の大石が取れてるよということですが、確かに取れてるなら黒が良さそう。
しかし黒7が惜しいミスでした。これは12の方から切らねばならず、黒7では白を取ることが出来ません。