グランドチャンピオン戦ベスト4決定!!
どうも!こんにちは。みやれーです。
囲碁界には大きく分けて、世界中の棋士が参加出来る 「国際棋戦」 と、日本国内の棋士が参加する「国内棋戦」の2種類の棋戦があります。
例えば、井山裕太さんが準優勝したLG杯は国際棋戦。同じく井山裕太さんが国民栄誉賞を受賞するきっかけとなった七冠とか、NHK杯戦は国内棋戦になりますね。
今回注目するのは国内棋戦の方です。
グランドチャンピオン戦
日本には「グランドチャンピオン戦」といって、去年一年間の中で国内棋戦を優勝した棋士しか参加出来ない特別な棋戦が存在します。
詳しく知りたいという方は下記URLから日本棋院のページへ
第5回(2017年)グランドチャンピオン戦 | 棋戦 | 囲碁の日本棋院
今日はそんなグランドチャンピオン戦のベスト4が決まりました!
ベスト4の顔触れ
まずベスト4に進んだ四人を紹介しましょう。
この四名です。
去年優勝した一力遼グランドチャンピオンに本木克弥八段という若手二人と、毎年好成績を収めている河野臨九段。そして絶対王者の井山裕太七冠という顔触れ。
ちなみに準決勝は井山VS本木、河野VS一力で争われます。
今日の中継
今日はそのグランドチャンピオン戦の2、3回戦が「幽玄の間」で中継されていました。
既に勝ち上がりを決めていた一力グランドチャンピオンとシードの井山七冠を除いた、ベスト4残り2名を決める対局です。
結果は先に記した通りですが、その対局の中から、個人的に楽しかった碁を紹介します。
小林覚九段VS山下敬吾九段
僕が紹介したいのはベテラン小林覚九段と、押しも押されもせぬトップ棋士山下敬吾九段の対局です。
実戦途中図1
この碁は序盤から面白かった。
まず黒1のカカリに手抜きして白2、そして白4は山下九段らしい戦闘思考な手。対する小林九段も黒5、7と構えたのが、ゆったりした小林九段らしい手でした。
このあたりお互いの特長が良く出た進行だったと思います。
実戦途中図2
先程の続き。
白4から山下九段らしい厳しい仕掛け。戦いを誘っています。が、小林九段は一貫して戦わないつもりのようで、黒11、13と簡明策に出て、白が実利、黒が厚みを得る分かれとなりました。
序盤からお互い自分のペースへ持って行こうと模索する感じが面白いですね。
実戦途中図3
大分進んで上図の局面。これまであまり目立った戦いは無く進んでいます。
上辺黒模様の大きさが目立つので、白2から入るのは自然な所。ここで黒は5と反撃に出ました。
これが結果的に好判断だったかと思われます。
実戦途中図5
上図黒1は鋭い狙いでした。ただ黒3で渡っただけにも見えますが、これが白の眼を脅かしているのです。
結果を先に言うと、白地に見えた左上隅は黒地へと変化。この稼ぎは大きく、ここで黒が優位に立ったと言えるでしょう。
参考図2
黒3と渡られた時、白4で打つ事も出来ました。しかし黒5が先手(白6を打たないと、逆に黒が6へ打ってコウになる)になり、黒7に回られて形勢黒良し。
山下九段は実戦の方が紛れがあると見て、実戦の進行を選んだのですね。しかしどちらにせよ黒優勢です。
まとめ
小林覚さんって何故あんなに魅力に溢れているのでしょうね。とても素敵なおじさまだと思いませんか?
来月で59歳になられるはずですが、碁は衰え知らず。今も前線で活躍されてるお姿には勇気をもらえますね。
グランドチャンピオン戦においては三回戦で本木克哉八段に敗れてしまいましたが、これからも僕は覚さんの碁が楽しみです。
次のグランドチャンピオン戦の日程を僕は知らないのですが、決勝は日本棋院東京本院で公開対局されるはずなので、興味のある方はイベント等をチェックされておいてはいかがでしょうか?
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