囲碁は好きですか?

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牛角三連星 中央へ飛躍

こんにちは。みやれーです。


前回、牛角三連星の打ち方について述べましたが、今回はその続きです。


前回記事


牛角三連星の派生形

今回使うテーマ図はこちら

テーマ図

棋譜再生

前回記事で白は二連星を敷いていましたが、今回は片方が小目。なので黒は小目にカカリ、白8まではよく見る定石ですね。
しかしここで黒9と中央へ飛躍するのが今回のキーポイント。これがどう牛角三連星と関わってくるのか。それを見ていこうと思います。

本題に入る前に


棋譜再生

本題に入る前に、黒1の意味について。
初見だと白2に切られる手が怖く見えますが、これには黒3とアタリしていて大丈夫。白6、8が成立したら黒酷いのですが、黒9でシチョウ。白が潰れてしまいます。
なので、白2のキリは成立しません。黒の厚みを増幅させる悪い手になります。
白2のキリを防ぎつつ中央へ近づこうという意味が黒1にはあるのです。

相手を下へ押しやる

牛角三連星において大事な事は相手よりも中央に打つ事だと言いました。テーマ図ではまだ三連星を敷いていないものの、基本的な考え方はこれに同じなので、相手よりも上に打つ事、または相手の石を下へ押しやる事も重要になってきます。


図1

棋譜再生

上図黒1に対し、白は2と受けるのが基本ですが、黒はそこまで打ってから三連星を敷きます。白4のカカリにはお馴染み、黒5と牛角三連星です。(白4で上辺へカカるのは狭い所なので、下辺からカカリます。)
白6と三々に入れば、白16まで定石通りに打ちます。
ここで黒17の肩ツキが衆目一致の好点。これが打ちたいがために、黒1を打ったも同然です。

図1続き

棋譜再生

黒7までは一本道と言っていいでしょう。黒に大模様が出来ました。
おそらく白8など、模様を荒らす手を打って来るでしょうが、ここは無理に攻めたりせず、白を閉じ込める手を選びます。そこで先手を取って黒15と打つ快感をぜひ味わってもらいたい(笑)。右辺にそこそこの黒地を持ちつつ、左辺から中央にかけて大きな黒模様が出来ました。
ちなみに、この場合カカリの位置は黒15が良いでしょう。模様重視で上に打った方が良いです。

図2

棋譜再生

上図白6と打って来た場合でも、黒7以下は有力です。黒13で上辺のケイマでも良いですが、白6に石がある場合は黒13も好点です。

図3

棋譜再生

上図白2と高く受けて来ることもあるでしょう。
しかし変わらず牛角三連星に構えておいて、黒17とツケておけば、大した差はありません。黒の大模様が完成です。

図4

棋譜再生

実際に黒1を使っていると、三連星を警戒して白2に割打ってくる人もいます。そうなったら三連星は諦めて、上辺に模様を作りに行きましょう。
黒3はほぼ先手と思って良いです。白4を手抜きすると、黒に4の所へ下がられて黒の厚みが増すばかりか、隅の白がイジメられる可能性が残ります。
上図は一例ですが、上辺の模様も立派かと思います。



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「正しさ」からの飛躍

碁を覚える時は「地が大事だよ」と教えられます。そして「地を取るには隅が大事」とも。
ですが、その言葉がいかに正しかったとしても、その正しさに従わなければいけない理由はどこにもなくて、中央が好きなら中央へ、辺が好きなら辺へ、自由が好きなら自由に打って良いのだと思います。

好きなように打って、勝てば喜んで、負ければ悔しがって、それで良いのです。

碁を覚える時というのは、必ず「何か」から教わって打ち方を覚えます。何かとは人だったり本だったりです。そこから教わることで、自分の中に「正しさ」という枠が形成されていって、正しい一手を打てるようになります。
しかし、自分が持っているその「正しさ」という枠から飛躍した一手を打った時、その一手は誰のものでもない、「自分の一手」になるんじゃないかなと思うのです。
「自分の一手」とは自分が編み出した一手です。
その自分が編み出した一手を打てるようになった時が、心の底から囲碁が「楽しい」と思える時じゃないでしょうか。


牛角三連星を打てとは言いませんが、今まで試したことがない手でも、それに少しでも感じるものがある手なら、一度挑戦してみることをオススメします。どこに飛躍の鍵が眠っているかわかりませんから。




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