囲碁は好きですか?

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Master対AlphaGoZeroの棋譜12

こんにちは。みやれーです。


本局は最後に面白い結末を迎えます。ぜひ最後まで楽しんでいってください。



黒番Master。白番AlphaGoZero。

実戦図1

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両者でよくある布石でスタート。黒17では上辺からのカカリを選択することが多いですが、本局では三々に入り、白に模様を張らせてから黒25と荒らしに行く方法を選択しました。

実戦図2

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黒番はMasterですが、上図黒1から黒3と飛躍し、黒7とあちこちに打つ手法はまるでZeroを見てるかのようです。模様を荒らす時は直接技で行くより、色々行ったり来たりした方が良いのですかね。
黒13〜白22までの交換は黒が得だとMasterは言っています。打たれてみたらそんな気もしますね。

実戦図3

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上図白2は急所で、サバキの手筋です。黒の断点を利用して、白16まで隅をエグリながら眼を持ちました。
しかし黒も23までで下辺から中央が大模様です。とても夢のある大きさですけれど、当然Zeroは入ってきますから、そこからが本当の勝負です。

実戦図4

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上図白2と露骨に利かしにきました。狙いはその二路左からコウにする手段です。黒は反発して黒3、上から行きました。
Zeroの模様の荒らし方はいつも、模様の中に少し入ってから、白10や白12みたいに外から狭めて行く手法を取ります。黒29まで黒模様はまとまりましたが、左辺に相変わらずコウが残っているので、黒はそこのケアが必要です。

実戦図5

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上図白4は狙いの所。これで上辺の黒ニ子は取られます。もちろんとても大きいですが、黒9に回っていて良い勝負です。
白10は穏やかな一手。もし白が左辺のコウを仕掛けるのなら、ここで打つしかありませんでした。黒13が来てしまうと、中々このコウは仕掛けられません。

参考図

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例えば参考図のタイミングでコウを仕掛けてしまうと、並みのコウダテでは受けてくれません。黒5、7、9と連続で取られると、左下隅が丸々死んでしまうのです。ですから、実戦の白はもう「コウを仕掛けないよ」と宣言したようなものなのです。

これからヨセ勝負が始まりそうな気配でしたが・・・・。

実戦図6

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上図白10のツケに黒11と反発したことを発端に、なんと白が18、20と黒模様に殴り込みをかけました。おそらく、黒11の反撃(これが良い手だったため、白10は悪手)をZeroは予想しておらず、やや予定が狂ったために打った白18、20だったのかと思いますが、流石にこれは損でした。

実戦図7

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最終手まで載せました。黒43まで

黒中押し勝ち。

白は秘術を尽くして白32まで、中央黒を減らす事に成功しましたが、この結果では勝ちを得ることは出来なかったようで、Zeroが投了となりました。上図白34を正しく打ってヨセた場合で黒3目半くらい(だいたいですよ?)。実戦図6の白10を打たなければ、白が1目半かな?(たぶん・・・・)



というわけで、ついにZeroの無敗神話が破れました。AlphaGo戦から数えて31戦負けなしだったのですが、流石はプロ棋士に60連勝したMaster。負け越しは決まれど全敗は免れました。
これで残りの勝負も面白くなってきましたね。




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