Master対AlphaGoZeroの棋譜10
こんにちは。みやれーです。
本来豪腕は攻めが強い人に使う言葉ですが、本局のZeroは石をシノぐ立場でありながら、豪腕という言葉がしっくりくるような力技をみせます。
黒番Master。白番AlphaGoZero。
実戦図1
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両者の良くある立ち上がり。白26のツケは一つの急所で、白34までサバキ形。黒も上辺の大模様で対抗します。
実戦図2
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上図黒5〜9の打ちまわしは面白い。結果隅に手を残しつつ、中央を厚くすることに成功。形勢黒がはっきり良いように見えます。流石はMaster。
ただZeroの真価は中央に入ってきてからです。Masterはいつもそこで痛い目にあっていますから、中央の戦いが勝負。
実戦図3
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上図白2、4と軽い打ち方。4はシチョウアタリの意味もありますが、中々真似出来る打ち方ではありません。Zeroならではの打ち方でしょう。
しかし黒19までの分かれは黒が打てそうに見えます。
実戦図4
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上図白4がZeroの真骨頂。まさかこんな所から殴り込んでくるとは思いませんでした。一応白から一線にハネてコウにする手段が残っています。中央の読みも難解で、もう訳のわからない勝負。さっきまでは黒が良いと思ってたのですけど、白はすごい力で踏ん張っています。
実戦図5
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上図白4とハネた時、その右へ抑えればコウですが、中央黒五子を取るコウダテがある関係で、黒はコウは無理と判断して、黒5と打ちました。しかしこれでは上辺白が何の被害も無しに生還したことになりますから、白が一本取りました。形勢も少し白が良いと思います。
実戦図6
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あとポイントがあるとすれば、右下白の一団が生きているのかどうか。恐らく死ぬことはないと思いますが、実戦はセキで生きました。あとはヨセですね。
実戦図7
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最終手まで載せました。白62まで。
白中押し勝ち。
はっきり形勢が白に傾いていたこともあって、ヨセはぐだぐだしています。
序盤ははっきりと黒が良いと見ていたのですが、あれよあれよと言う間に逆転していました。Zeroの接近戦の力がよくわかる一局でした。
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