AIにも真似出来ない?棋士の独創的な一手集 昭和前期編
こんにちは。みやれーです。
つい先日、AlphaGoを開発したDeepMind社が、囲碁の学習ツールとして『AlphaGoTeach』というものを発表しました。
これは、一手ごとにAlphaGoが考えている評価値を見せてくれたりだとか、布石ごとにAlphaGoならこう打つ。棋士だとデータ的にこう打つ。みたいな、言わばAlphaGoの頭の中をのぞき見させてくれるようなツールです。
もちろんとても話題となり、僕も発表当時は胸が高鳴りましたが、実際触ってみての印象は、言うほど勉強にはならないなといった感じです。
何が不満だったかと言えば、評価値を見せてくれている割には、検討出来る幅が狭すぎるのですよ。AlphaGoの考えている手しか検討が出来ないから、こう打ったらどう返してくるのか?みたいな自分なりの検討が出来ない。そこがとても不満です。
なのでAlphaGoTeachは、常識的な布石をAlphaGoが評価してくれた。みたいな感じですね。
今さら言う事ではないですが、現代のAIはとても強いです。世界のトップ棋士でも勝てないかもしれないといった状況。
そんなAIが、良い手か悪い手かを数字で出して来る時代に入った訳ですから、その変化とともに、勝つことの『価値』も変わってくるのではと思うのです。
つまり、良い手だけを打ち続けて勝って、囲碁ファンは喜ぶのか。勝てば官軍の時代は終わるのではないか。
例え悪い手でも、例え負けても、その人だから打てる独創的な一手を囲碁ファンは求める時代がくるのではないか。
そういう考えに至ったため、今回は棋士の独創的な一手を集めようと思います。
以前、古碁の楽しみ方という記事で似たような事をやっていて、その時は江戸時代~明治時代までの棋士を紹介しているので、今回は昭和前期編として、棋士の独創的な一手を紹介します。
鈴木越雄
僕がどうしても紹介したいのがこの人。鈴木越雄さんの中央思考は目を見張るものがあります。
黒番鈴木越雄
棋譜再生
黒5が凄くないですか?これこそ善悪を超えた独創的な一手。始めてこの棋譜に出会った時は本当に感動しました。
総譜も紹介しているのでそちらもどうぞ。