囲碁は好きですか?

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AlphaGo対AlphaZeroの棋譜18

こんにちは。みやれーです。


囲碁はよく数字が出てくるため、形勢を理屈や数字でしっかりと判断しているというイメージがありますが、意外と雰囲気で判断している所もあります。

というのは、囲碁はとても広いゲームなので、数字だけではどうしても判断を下せない場面があり、そういう時は何となくの流れで形勢判断します。

何となく苦しそうだ。とか、何となく打ち安そうだ。とか。

ただ、それは人間の話であって、AIはおそらく雰囲気では打たないのでしょう。
しっかりと数字を出した上で、次の一手を打ちます。

だからか、本局の様に見た目ではまだまだ良い勝負に見える碁でも、後々まで進んでみると、どうも片方にチャンスが無い。みたいな現象が起きるのでしょうね。


黒番AlphaZero。白番AlphaGo。

実戦図1

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何気に始めて見る布石です。
黒の構えは同じですが、白が二連星なのが違う所。今までは中国流を敷く展開が多かったですから。

実戦図2

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上図白6に対し、手を抜いて黒7と大場へ打ったのは面白い発想。僕は左辺方面にしか目が行かなかったですが、視野が広いですね。
黒9からのツケ二段。AlphaGo系列の囲碁AIは皆好んで打ちますね。単純にスベリで打つより良いと見ているようです。

実戦図3

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上図黒7、9で左上隅は治まりました。こうなると、上辺の黒3~白6まで二手ずつの交換は黒が得してそう。なるほどの打ち回しです。
さあ、白10から戦いが起こりそうな気配。どうなるでしょうか。

実戦図4

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上図黒1から石が切れてきました。難しい所ですが、とにかく両者、目一杯の手を打っている印象です。
黒23が気合いの一手、白に「右下受けろ」と催促されてる訳ですが、反発しました。

実戦図5

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上図黒1は打たれたらドキッとする一手ですね。部分的にはまだ右下隅の黒が活きていないので、AIですし、もし死活が読めてなかったらと思うとひやひやします。
実際は白が2から下辺を受けたことで一段落。ですがこの衝突は黒がポイントを上げました。

実戦図6

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上図黒1は地が損な打ち方ですが、白6と黒7の交換をして欲しかったという事でしょうか。高度な打ち方です。
上辺の白も相当大きくなってきました。ここがどの程度まとまるかが勝負になりそうです。

実戦図7

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上辺の黒は結構苦しそうに見えますが、上図白2のノゾキに利かず黒5とは凄い。また、白12にも利かず黒13。確かに中央黒は活きているようですけども、相当辛い格好です。上辺黒もまだ活きていないし、これで黒打てると判断しているとしたら、相当先まで読めているという事ですね。

実戦図8

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上図白6は、上辺から目を取りに行くことは出来なかったのでしょうか。確かに白も薄くて、何か手があるのかもしれませんが、黒7、9とツケ下がっては黒はっきり活き。碁も黒が勝ちのようです。
しかし、Zeroはいつからこうなる事がわかっていたのでしょうか?

実戦図9

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下辺黒五子取られましたが、損はありません。

実戦図10

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最終手まで載せました。(黒83まで)

黒中押し勝ち。


上図では無意味な先手やコウが長く続いたため、手数が長くなりました。ですがいずれも勝敗に影響はありません。

本局のポイントは、やはり下辺上辺ともに、黒が読み勝った印象があり、そこでポイントを上げています。

全体的な流れとして、白も悪くないような感じなのですけど、黒がしっかり読めていたので、黒が勝った碁でした。

AlphaGoとZeroとでは、読みの力に差があるのですかね。




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