AlphaGo対AlphaZeroの棋譜3
こんにちは。みやれーです。
囲碁AIの特長として、ヨセでわざと損をすることがあります。
差をつけて勝っていた碁を、わざわざ半目差まで近づけたりするのです。
しかしそれで、勝敗がひっくり返るまで損をしないのがAIなのですけれど、棋譜を並べる側からすると、頭がこんがらがります。
特にAI同士の対局だと、勝ってる方はギリギリまで損をして、負けてる方はわかりにくく打つために損をして、互いに損をしながら結果半目差、という謎現象が起きるのです。
なので、AIの碁を並べる時は、ヨセはあまり深く考えないようにしています。
序盤の構想力と、中盤の戦闘力だけで、十分素晴らしいですから。
黒番AlphaGo。白番AlphaZero。
実戦図1
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またしても白10までは同じ布石で、黒11とハサミ方を変えてきました。
白16はおそらく新手で、中々気付かない一手。通常は37の所へとノビます。
実戦図2
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上図黒1に手を抜き白4。こういう大場を放置して本手を打つのは人間にはない感覚。星への両ガカリの評価が低いのでしょうね。
また、黒の5~9も独特。黒9と両ガカリするのであれば、黒5、7と白6、8の交換は無くても良い気がするのですが、乱戦に持ち込もうとの意図でしょうか。
実戦図3
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しかし上図白4とは厳しい。この黒の模様の中で、逆に攻める気満々の気迫がします。
詳しい事はよくわからないのですけど、実戦図3の展開なら、中央に白石を持って行きながら黒地を制限出来たので、白成功でしょう。
実戦図4
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上図黒3は地の損が激し過ぎるので、二路上のノゾキから打つのが普通です。
白6から左辺の黒石の目を取りに来ましたが、外との関連で死ぬ事はないです。ですが、やはり黒23と戻らされているのは辛く、白が上手く戦ってます
実戦図5
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上図白2は元々あった狙い。切っておけば上辺右辺と、多少のヨセが効きます。
黒17はシチョウの逃げ出しを見て先手。
白34は大きな所。
黒は下辺が大きくまとまればいいですが、スソ空きやウチコミ等が狙われていて、大きな地は見込めないです。
実戦図6
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上図白10が面白い手段。隅が白地になりました。が、中央の地が減っているので、見た目ほどの得ではありません。
コウが長いこと続いています。
実戦図7
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最終手まで載せました。(白78まで)
白中押し勝ち。
コウは結局白が勝ちました。
後はヨセでしたが、やはりぐだぐだしています。
この碁のポイントは、実戦図3の白4でしょうか。このあたりの折衝で白が有利になったのではと思います。
黒のどの手が良くなかったのかわかりませんが、僕的にはやはり実戦図2の黒5~9の石運びが疑問だったのではと思います。
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