超巨大詰碁の解説
こんにちは。みやれーです。
詰碁といえば碁盤の一部分を使った小さなものが一般的ですが、中には19路盤全てを使う詰碁も存在します。
一番有名なのが、赤星因徹さんが作った垂棘屈産失國之形(すいきょくくっさんしっこくのかた)です。
白の大石が黒石を計83子も取り上げるのですが、二眼出来ないという狂気の詰碁。
まずはその巨大詰碁を載せてみましょう。
黒先白死。
左下の黒石がアタリになっていますね。
あの黒15子は取られてしまいますが、石の下の手筋になっていて白は一眼しかありません。白がそこから生きようともがき続けると、盤全体に詰碁が派生していく作品です。
とっても面白い内容となってますので、今回はこの詰碁の解説をしたいと思います。
もし自力で解きたいという方は先に進まず、上図を解いてみてください。
正解手順の解説
画像ではとてもややこしいのでリンクから見てもらえるとありがたいです。
上図黒1から始まり、黒5が石の下。隅には目が無く、辺の一眼だけです。
上図黒3とこちらを逃げるのが大切で、たくさん取られますが黒5でそこに目は出来ません。
右辺も黒9、11のコンビネーションで目無し。
バンバン石を捨てていきますが相変わらず目が出来ません。
上図白8で黒四子をウッテガエシで召し捕り、白生きたかと思いきや黒9、11!あえてウッテガエシに掛かる事でカケ目にしています。
左辺黒六子をアタリにした時も、素直に助けてしまうと下の黒がダメヅマリになってしまいますが、黒17と打ち、また捨て石にして目を奪います。
上図白4に対しても、ウッテガエシに一度掛かってから黒7、9と打つ事で目がありません。
これだけ取っても白に目が出来ないとは、恐ろしい。
右下にまだ手があったの忘れてました(笑)
上図白10がダメヅマリを付いた嫌らしい手ですが、黒11からお馴染みのウッテガエシにあえて引っ掛かる手筋で問題ありません。
さあ、あと残るは右上だけです。
大丈夫ですか?頭痛くなってませんか?(笑)
上図白20に対し21は必要。
右上は黒もダメがつまるので下手な事は出来ません。
最後は黒がオイオトシの形になりますが、取ってみても黒33が決め手でやはり目が出来ないです。
総括
取り上げた黒石の合計83子!
しかし白色は全滅。こんな壮大な詰碁がほかにあるでしょうか。
流石に大きな詰碁だけあって、手筋のオンパレードでした。
作者の方は真面目に作ったんでしょうけど、よくこんな馬鹿な問題(褒め言葉)を作り上げたものです。
根気とやる気と努力と阿呆(褒め言葉!)がなければ無理ですよ。
しかしこの問題に魅せられた人や、感動した人は多くいると思います。僕もその一人ですし、とても勉強になりました。
最後に、画像で見づらくなってしまい本当に申し訳ありません。
めんどくさいですが一回一回リンクに飛んで確認してください。
僕も書きはじめた時はこんな見づらくなるとは思ってませんでした。以後気をつけます。
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