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知得の芸

こんにちは。みやれーです。

今回紹介するのは安井知得の碁です。

知得といえば、圧倒的に上手いヨセを活かした独特な碁風で、そのじっくりとした渋い碁は[いぶし銀]と呼ばれています。

しかし実は、知得のヨセを支えているのは正確なヨミにありますので、戦いにも強いです。特に弱い石をしのぐ能力は卓越しています。

今回はそんな知得の色がより濃く出た碁です。

黒番鈴木知清。白番安井知得。


棋譜再生

立ち上がり、白14は滅多に見ない打ち方ですが、白22へ打ちたいがための趣向。
いきなり知得ワールド全開です。


棋譜再生

右辺白一団は格好にはなっていますが、まだハッキリ眼はありません。
上図白14がまたまた知得の趣向。黒15とカケられて白悪いとされている形ですが、あえて打っています。
しかも知得の他の碁でも出てくる形なので、知得は悪いと思っていないのでしょうね。


棋譜再生

上図黒1は2のあたりに構えるのも一策でした。
現在白は上辺と右辺に眼の無い石を抱えています。


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上図黒1に対し白2が知得の上手い一手。
黒が悪い訳ではありませんが、対応に悩みます。
さあ、ついに黒21と襲い掛かってきました。
白は上辺、右辺、そして左下も渡りを止められると眼がありません。
三方がらみ、知得はしのぎ切れるのか。


棋譜再生

白はまず右辺の一団をしのぎに行きます。
石をしのぐ時のコツは、相手の弱点を探すことです。
上図白16、18など利かせる所を探したり、白22と黒を切るぞと脅してみたり。
白28と引っ張って右辺は生きました。しかし上辺と左下が心許ない。
碁から緊迫した空気が伝わってきます。


棋譜再生

互いに必死の状況が続く中、上図白10がギリギリで唯一のしのぎ。この手で上辺も左下も生きを得ました。
知得は見事全ての石を生きる事に成功。しかし黒も各所で得をしているため、まだ細かいヨセ勝負。この碁は両者共神経を擦り減らした事でしょう。


棋譜再生

最終手まで載せました。(黒137手まで)

白2目勝ち。

難解なヨセ勝負でしたが、白に軍配が上がりました。

この碁のポイントは、やはり序盤の知得の趣向と、三方がらみからの見応えのある攻防でしょう。
結果は白に上手く出来ていたので仕方ないというか、ほぼ一つしかないしのぎ筋を手繰り寄せた知得が凄かったです。

なんだかんだで最後は細かい勝負でしたし、素晴らしい一局でした。




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