囲碁は好きですか?

あなたに囲碁を好きになってもらうために、囲碁の面白さを伝えていくブログです。

囲碁は好きですか?

感動の一局

本因坊秀和 綿密な読みで打つ緩い手?

どうも!こんにちは。みやれーです。 本因坊秀和といえば、正確な形勢判断を武器とした落ち着いた碁を得意としています。しかし今回紹介する棋譜の相手は、後々明治囲碁界一の剛腕として知られる本因坊秀甫です。対局当時は秀和が先輩ということもあり、棋士…

本因坊秀和の棋譜に見る厚みの消し方

どうも!こんにちは。みやれーです。 昨日に続き今日も本因坊秀和の棋譜を紹介したいと思います。 秀和の強さは計算力にあると前回話しましたが、どれだけ計算が出来ても、それを活かす術を知らなければ意味がありません。1目負けだなと計算して、そのまま1…

本因坊秀和 戦わずして勝つ

どうも!こんにちは。みやれーです。 今回紹介する棋士は十四世本因坊家当主、本因坊秀和です。 秀和の特長といえば、その類い稀な計算力を武器とした確実無比な棋風が挙げられます。しかし元々は初手星打ちを試すなどの冒険を好む青年であったと記録に残っ…

本因坊秀策の棋譜 弱い石から動くとは何か?

どうも!こんにちは。みやれーです。 今回紹介するのは、本因坊秀策が19歳とまだ若かりし頃に打たれた棋譜です。 強いのはもちろんの事、秀策はとても基本に忠実な打ち方をする棋士で、その手の意図、作戦、狙いなどが見ていてわかりやすく、どの棋力の人で…

本因坊道策の棋譜に見る手筋とは何か

どうも!こんにちは。みやれーです。 本因坊道策の強さはもちろんの事、かっこよさでも歴代の棋士でトップクラスだと思います。道策の魅力は大きく分けて二つあり、 一見自由奔放に見える打ち方 誰もが唸る切れ味鋭い手筋 これが道策のかっこよさであり、魅…

本因坊道的 早世の大天才

どうも!こんにちは。みやれーです。 今回紹介する棋士は本因坊道的です。 もしかすると、道的を知らないという人も多いかもしれませんが、現代のトップ棋士、それも世界のトップ棋士と比べても遜色ないくらいの大天才です。道的の師匠は言わずと知れた本因…

呉清源 天才棋士が見せる大真面目な遊び心

こんにちは。みやれーです。 今回はリメイク回です。 前回のリメイク回 当ブログでは「感動の一局」と題して僕の好きな棋譜を紹介しているのですが、それの記念すべき第一回の記事、呉清源九段の名局を紹介し直します。この棋譜もやはり一つの作品として素晴…

鈴木越雄 打ってはいけない手なんてない!

こんにちは。みやれーです。 本記事はリメイク回です。まず、リメイク回とはどういう事かを説明させてください。そんなのいらないよ、と言って頂けるのであれば、お手数ですが実戦譜まで飛ばしてください。 リメイク回とは 今回紹介する鈴木越雄九段の碁は、…

本因坊烈元 本因坊家当主たる所以

こんにちは。みやれーです。 今回紹介する本因坊烈元は、1700年代後半に活躍した棋士で、十世本因坊家当主です。 僕が好きな本因坊元丈の師匠としても知られていますが、実は烈元自体は、スター棋士達と比べると評価が高くありません。 理由は、同時期に活躍…

本因坊道策の神業

こんにちは。みやれーです。 今回は囲碁史最強の名人と言われる本因坊道策の名局を紹介します。 素晴らしい手の数々が見られますので、ぜひ最後まで鑑賞してみてください。 黒番 井上因碩。白番 本因坊道策。実戦図1 棋譜再生白10〜黒19は現代の中国流と同じ…

本因坊秀甫 ダイナミックな攻め

こんにちは。みやれーです。 本因坊秀甫は江戸後半から明治時代を生きた棋士で、十八世本因坊家当主です。 秀甫は歴代本因坊と比べても特に、「攻め」に秀でた棋士と言えます。また、秀甫には中央思考な一面が顕著に現れ、小目からのシマリは必ずといってい…

海比奇杯 李世ドルVS柯潔 AlphaGoと戦った二人が超激戦!

こんにちは。みやれーです。 1月13日、韓国で海比奇杯(haevichi杯)という試合が行われました。 これは大会ではなく、韓国を代表する李世ドル九段と中国を代表する柯潔九段の特別対局のようです。勝った方には賞金3000万ウォン(日本円にして300万ちょい)と、S…

木谷実 悲願達成の一局

こんにちは。みやれーです。 今回紹介する一局は、木谷実さんが悲願の九段昇段を果たした一局です。囲碁界の顔であった本因坊秀哉名人引退後、呉清源さんと肩を並べて八段準名人の地位にあった木谷実さん。次期名人の最有力候補として期待されていましたが、…

吐血の一局 本因坊丈和の三妙手

こんにちは。みやれーです。 今回は赤星因徹と本因坊丈和の一局を紹介します。一般的には丈和の三妙手の局として有名です。本局は盤外の話も面白いので、それも紹介させてください。 本局は1835年、「松平家碁会」という現代で言うところの囲碁大会で打たれ…

安井知得 勝負は一瞬で決める

こんにちは。みやれーです。 このブログでは度々書いていますが、僕がよく棋譜並べた棋士は、木谷実さんと安井知得さんです。この二人の棋風が本当に好きで、一手一手の正確さも去ることながら、独特な感性で自分にしか打てない碁を確立しています。そういう…

小林光一 無難な手で相手を圧倒

こんにちは。みやれーです。 小林光一さんといえば、『小林流』が有名でしょうか。小林流、新小林流と二つも名前が付いた布石があることからわかる通り、小林光一さんは布石が上手いです。一手一手は地を取る無難な手を選ぶ事が多いですが、布石を進めてみる…

張栩 二つのコウで優勢を築く

こんにちは。みやれーです。 僕が囲碁を本格的に始めた頃、囲碁界は 張栩九段の天下でした。 五冠王を始め、七大タイトルグランドスラム達成。世界戦優勝など、僕にとって大スターでした。今でもその憧れが強くて、好きな棋士は?と聞かれたら、張栩九段と答…

武宮正樹 自然流の名局

こんにちは。みやれーです。 今回紹介するのは武宮正樹九段。二回目ですね。前回はこちら。武宮九段といえば『宇宙流』で有名ですが、本人は『自然流』だ。と言うほどに、自然な流れで碁を打つ棋士です。自然な流れとはどういう事かと言うと、弱い石から動き…

本因坊秀和の形勢判断力

こんにちは。みやれーです。 本因坊秀和といえば、地に辛く、正確な形勢判断力を武器としていました。今回紹介する碁も徹底的に地を稼ぎ、相手に大模様を張らせる碁に導きました。 しかし秀和の凄い所は、その大模様を大きく荒らしに行くのではなく、外側か…

呉清源 ド派手なフリカワリの一局

こんにちは。みやれーです。 呉清源九段といえば、捨て石がとても上手い印象があります。捨て石の難しい所は、読みと形勢判断がとても正確でなければいけない所。呉清源さんはその二つが飛び抜けて上手いようです。僕が特に感じるのが、形勢判断の上手さです…

美しい石運び 大竹英雄

こんにちは。みやれーです。 今回紹介する大竹英雄九段は、『大竹美学』と言われるくらい、美しい碁を打ちます。美しいとはなにかといえば、形が良く、筋が良く、先を急がずゆっくりと打ち進めるその石運びが美しいのです。今回選んだ本局は、特に綺麗でかっ…

本因坊秀策 黒番の確実な勝利

こんにちは。みやれーです。 本因坊秀策の時代は現代と違い、コミがありません。 なので、一手先に打てる黒番は有利とされ、江戸時代後期~コミ制度が出来るまで、同レベルの相手との勝負において、黒番は絶対に勝たなくてはいけないと言われていました。つ…

安井知得、本因坊元丈の芸術的一局

こんにちは。みやれーです。 今回は僕が好きな本因坊元丈と安井知得の碁を紹介します。本局のキーワードは『美しさ』です。 黒番本因坊元丈。白番安井知得。実戦図1 棋譜再生白4の高目は、むしろ元丈が好みそうな手法ですが、今回は知得が打ちました。 それ…

本因坊秀栄の負けない技術

こんにちは。みやれーです。 今回紹介するのは明治時代の名人、本因坊秀栄です。秀栄は白番での軽やかな石運びが美しく、また形勢判断やヨセなどの終盤戦を得意とします。 つまり全てに置いて強いです。全盛期は他の棋士を圧倒していました。本局の秀栄は一…

二十二世本因坊 高川秀格

こんにちは。みやれーです。 高川格九段と言えば、本因坊戦を九連覇し、本因坊がタイトル戦に移行後、初の名誉本因坊として号(本因坊秀格)を名乗った方です。高川九段は序盤厚みを蓄え、持ち前の形勢判断の正確さと、ヨセの能力で後半の追い込みを得意とする…

木谷実対坂田栄男 横綱の一戦

こんにちは。みやれーです。 木谷実九段といえば、岩のようにガッシリと固く、腰の重い棋風。坂田栄男九段といえば、切れ味鋭く軽やかで、綺麗さっぱりと相手の首を落とす棋風。この対照的な両者の戦いは、互いの個性と技の応酬で、見ていてとても面白い。と…

宇宙流 武宮正樹

こんにちは。みやれーです。 おそらく、世界で一番人気のある棋士は武宮正樹九段でしょう。石を高く高く持って行き、大模様を作って地にするか、入ってきた石を取る豪快な棋風。所謂、宇宙流と呼ばれるものです。 武宮九段本人は、自然流とも言っています。…

平成四天王 張栩

こんにちは。みやれーです。 囲碁のルールって、実は単純なものが多く、「やってはいけない事」がとても少ないのです。そのため、囲碁は自由度の高いゲームと言われますが、それをとても複雑にするルールが一つあります。それはコウです。将棋で言えば千日手み…

平成四天王 山下敬吾

こんにちは。みやれーです。 囲碁の醍醐味といえば、[攻め]を上げる人が多いのではないでしょうか?相手を徐々に追い詰めながら、あわよくば殺してしまう様はとても爽快です。(※注 囲碁の話だよ)囲碁において、攻めるのはとても有力な作戦です。でもだからこ…

平成四天王 羽根直樹

こんにちは。みやれーです。 現在日本国内の主要棋戦(ビックタイトル)は七つあり、これを七大タイトルと呼びます。この七大タイトルで優勝することが棋士の目標であり、憧れでもありますが、そんな七大タイトルの優勝経験を親子で持つ人がいます。 羽根泰正…